清算人は献金リストを使って 被害者を発掘するのか?
昨年10月20日に、文化庁が決定した「指定宗教法人の清算に係る指針」というのがあります。これはパブリックコメントが募集されたので、私も色々指摘もしました。他の多くの方々もたくさん指摘して、100件を超えたと思います。しかし、文科省は最初の原案から、一文字も変えませんでした。
その中で、非常に問題があると思っているのが、清算人が、献金者リストを使って、献金した人一人一人に対して照会する、要するに、「あなたは現金しましたか、それを返金請求する意思はないですか」と、こういうことを聞いていくというわけです。
下記の通りです。
https://www.bunka.go.jp/seisaku/shukyohojin/pdf/94284301_01.pdf
「指定宗教法人の清算に係る指針」が、 令和7年10月20日 文部科学大臣決定
「①清算法人が保有する寄附等を裏付ける記録から判明する一定の範囲の相手方に対して、被害の申出をする意思があるか否かを個別に照会すること」
これに関しては、プライバシー情報としての側面を有するからえ個別の照会の発送や相談記録の保管などにあたっては、清算人は個人情報の取り扱いに注意すべきなどと書いてあります。
しかし、そもそも、私たち信者が献金したリストなどを使って、個別に照会するなんてことが、許されるんでしょうか。これは個人情報の観点からも問題があることだと思います。また、精算人の名前で照会が行くわけですが、清算人といっても法律のプロである弁護士です。弁護士から、直接そんな文書が来たり、電話がかかってきたら、それを受け取った人は、どう思うでしょうか。「献金を返金させるための詐欺なんじゃないか」、そうとらえる人もいるかもしれません。
公的な名前で、「献金請求しませんか」みたいなことをすること自体が、相手の尊厳を害する、大きな問題ではないかと思います。
私の想像ですが、多分これはやりますね。指針にわざわざこういうことが書いてあるということは、やらないわけがありません。私がもしそんなものを受け取ったり、電話がかかってきたら、それは厳重に抗議しようと思います。信教の自由の侵害であり、献金自体が宗教的行為ですから、それに対して「返金しますか」とか、「あなたは騙されてますよ」というのであれば、大きな問題です。
個人情報保護法には、こういうことが書いてあります。
第十七条 個人情報取扱事業者は、個人情報を取り扱うに当たっては、その利用の目的をできる限り特定しなければならない。
第十八条 個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、前条の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはならない。
https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000057
個人情報取扱事業者というのは、会社に限らず、すべての法人が該当するもので、家庭連合も個人情報取扱事業者に当たります。したがって、個人情報を取り扱うにあたっては、利用目的をできる限り特定しなければなりません。家庭連合が保有している献金リストというのは、献金するという意思を持って行ったものであり、家庭連合という法人を信頼して、信者が献金したものです。
ところがある日、つまり先月4日に、家庭連合は清算法人になりましたと、だからこの法人が勝手に目的を変えて献金した人のリストを使って返金請求しませんかという照会をするのであれば、これは個人情報を預けた各個人が許諾したものではなく、利用目的に反するわけです。献金した時に、まさか照会されるなんてことは考えられないし、ましてやそれが清算に利用されるなんてことは、想定もしてないわけです。それなのに、献金返金の照会文などが来たら、自分の行った献金行為を汚されるような、とんでもない不愉快な思いをします。そんなことをしてもらうために、自分の個人情報、つまり住所とか電話番号とかを登録したわけではありません。
こんな目的で個人情報を使うということは、非常に大きな問題だということで、この指針の決定の前に、パブリックコメントで指摘したのですが、これも見てみたいと思います。
全部で114件ありますが、39番に、こう書いてあります。
https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/download?seqNo=0000301060
【意見】
清算のために寄附等の記録を入手することや、これに基づき個別の照会等を行うことは、寄附等が宗教的表現であるから、第三者提供等を禁ずる個人情報保護法制の趣旨に反し、又は信仰を表明しない自由に反し不当である。
【回答】
清算人は清算法人の代表者であり、法人の把握する情報や、法人本人の情報を入手する立場にあり、宗教法人において寄附等の返還の求めがあった場合に過去の寄附等の記録を確認するのは通常と考えます。なお、指針は指定宗教法人の性質を踏まえて留意すべき事項を示したものであり、一般的に法人の代表者に期待されることについては特段の記載はしていませんが、特に指定宗教法人の性質を踏まえ、個別の照会等に当たっての情報の取扱に慎重を要することについて指針に記載しています。
個別の照会を行った記録を個人情報に配慮してきちんと管理しますと答えていますが、そもそも返金請求者発掘は個人情報保護法に違反しませんかと、信教の自由に違反してませんかと言っているのです。自分が献金したのに、「あなたは信者ですか」「あなたは騙されているから返金請求しませんか」などと言うこと自体がおかしいと言っているのに、回答では、これについて答えていないんです。
文科省の回答を見ると、個人情報への配慮は全くない、ということが、この回答を見るとよくわかるわけです。
この指針を作るに際しては、日弁連とか全国弁連とかが色々と入れ知恵をしたのでしょうね。そうでなければ、献金リストを使って「返金しませんか」みたいなことを、やると言うことは考えられません。
来月5月から、返金請求の問い合わせ窓口を作ると言ってますが、それなら自分で申し出る人に任せたらいいわけです。そうしないで、個別に照会するというのは、信仰をしているかどうか、踏み絵を踏まそうと言うことなんでしょうか。「あなたはまだ家庭連合の信仰を続けるんですか、どうなんですか?」「返金請求するんですか、しないんですか」みたいなことを迫るようなものだとしたら、本当に恐ろしいことだと思います。
もちろん私がこんなことを言ったからといって、本当に自分は家庭連合によって被害を受けたと、献金を返してほしいんだという方を、止めようということではありません。あるいは信仰を保っているけども、献金だけは返してほしいと相談される方を止めるわけでもありません。家庭連合の返金請求の約8割は、生活が厳しいから、少しでもお金になるのであれば、返してもらえるとありがたいというような相談も、解散前には相当あったようです。そういうことを止めるわけでもありません。
私が言ってるのは、各信者に対して、個別の照会をするということは、明らかに国家による過度な干渉であり、個人の自由意志に任せるべきなのに、過度な干渉をおこない、圧力をかけて返金請求させようというのは、宗教的な行為の自由に対する侵害であり、もはや宗教弾圧であると言わざるを得ない、と思っております。そんな日本になってはいけないと、心から思う次第です。
動画はこちら
https://youtu.be/93McqdCBfC0

