安倍昭恵夫人の意見陳述書 愛する人を失う悲しみ
山上裁判で、山上被告に対する検察の論告求刑が行われました。無期懲役ということで、多くのメディアにより報道されました。
ほとんどのメディアは、無期懲役が妥当かどうか、旧統一教会への影響はどうかなど、安倍元首相とは関係ない議論ばかりですが、私は、論告求刑に先立って読み上げられた、安倍昭恵夫人の意見陳述書が、非常に印象に残りました。
昭恵夫人は、心から安倍元首相を尊敬し、愛しておられました。そして、安倍元首相の志の象徴は拉致被害者の救済であり、その象徴であるブルーリボンバッジは銃弾で弾き飛ばされても壊れませんでした。弾丸によっても安倍元首相の志を奪うことができず、それを付けて公判の場に来られたそうです。しかし、山上被告は、直接謝罪することはありませんでした。若い人には、この志を受け継いで、活躍して欲しいとして、言葉を結ばれました。
産経新聞に、詳細が記載されています。
https://www.sankei.com/article/20251218-22WO53RUEBPFJJ4M4YD4DOR4MU
「第一次政権の後、夫は「やり残したことがある」と再起に向けて活動しましたが、やり残した大きな1つは、拉致被害者の救出でした。」
「夫に「政治は命がけでやるものだよ。その時は立派なコメントを出してくれ」と言われ、「嫌ね、縁起でもない」と笑ってごまかしていましたが、本当にその日が来るとは思いませんでした。」
「事件当日の朝、いつも通り「いってらっしゃい」と送り出しました。拉致被害者の救出を願うブルーリボンバッジを胸に着けて、大和西大寺駅で街頭演説を行いました。」
「被告の撃った弾丸は、ブルーリボンバッジを弾き飛ばしました。夫に悔いがあるとすれば、間違いなく拉致被害者と家族への思いだったと思います。ブルーリボンバッジは割れることはありませんでした。拉致被害者を救出するという夫の強い意思の表れとともに、割れずに私の元へ戻ってきました。」
「行き交う家族連れを見て、涙がこぼれることもありました。夫のことを思うと、涙がこぼれそうになります。夫の死がどれだけ悲しくても、憎しみだとか恨みだとかという負の感情を持ちたくありません。自分の感情を俯瞰し、そうならないようにしていました。」
「先日私は、刑事裁判に被害者参加制度を使って参加しました。夫の母のスカーフとブルーリボンバッジを着けて、出席しました。」
「被告が私の目の前で謝罪することはありませんでした。休廷中に控室で夫の話をしているうちに、涙があふれました。
政治家・安倍晋三である前に、たった1人の大事な家族です。言葉も交わせずに突然夫を亡くした喪失感は、一生消えることはありません。」
「われを哀しむは、われを知るにしかず。われを知るは吾が志を張りて、之を大にするにしかざるなり」という夫が大切にしていた吉田松陰の言葉があります。
日本にも世界にも夫の遺志を継ぎ、まいた種を実らせようとする若い人がいます。この人たちとともに前を向いていきたいと思います。」
昭恵夫人は、心から安倍元首相を愛しておられたことが、伝わってきます。そして、愛する夫が、理不尽な理由で命を奪われ、それを憎しみや恨みにしないように、自らを律してこられて、それでもあふれる涙を止めることができないというのです。せめてもの願いとして、安倍元首相の志を若い方が引き継いでくれることを述べておられます。
なんと高潔な人格なんだろうと、思いました。私は、同じ境遇にあったら、愛する妻の命をこんな形で奪われたら、どうだろうかと思いました。家庭連合には、恩讐を愛せという教えがあります。しかし、私にはできません。相手を許すことなど、できないと思います。信仰が足りないとか言われるかもしれませんが、私にはそんな人格はないと思いました。
山上被告は死刑ではなく、無期懲役ですので、これが有期懲役になったとしても、生きて罪を償う機会が与えられました。昭恵夫人の思いを胸に刻み、自らの命の意味を知り、これからの人生を生きて欲しいと願わざるを得ません。
動画はこちら
https://youtu.be/gYUQC6riZE0


