山上被告の犯罪の動機形成と、家庭連合問題や自民党との関係有無は切り離すべき

安倍元首相暗殺事件の山上被告の裁判において、山上被告を犯罪に追い立てたのは家庭連合の信者である母親の献金とそれによる家庭破壊だという論評があります。
さらに、山上被告の家庭連合に対する恨みを安倍元首相に結びつけたのは、鈴木エイト氏のブログや言説だという論評があります。
これらは、山上被告の証言から読み取れる内容ですが、私はこの2つとも、山上被告の量刑を左右するべきものではないと、思っています。

山上被告が裁かれるべきは、どのような恨みがあろうとも、その恨みの対象となる人を殺してはいけないということ。そしてどのような恨みが背景にあろうとも、その恨みを社会に認知させるために、社会的に影響のある人物を殺してはいけない、ということ。ましてや、全く関係のない不特定多数の命に危害を与えるような行動は許されない、ということです。

山上被告の母親が家庭連合の信者で多額の献金をしていたと報じられるや、殺人事件の問題が、家庭連合の問題にすり替わってしまいました。また、家庭連合と自民党、特に安倍元首相との関係が報じられるや、家庭連合と自民党が深い関係にあるかどうかという問題にすり替わってしまいました。最近では、山上被告の証言から、家庭連合と安倍元首相を関連付けたのは、やや日刊カルト新聞の鈴木エイト氏の投稿であったことが、判明しています。そうすると、鈴木エイト氏も、山上被告の殺人の動機形成に寄与していたことになるという論評も、一部では広がっています。

私は、この2点、即ち家庭連合問題と、家庭連合と自民党との関係は、山上被告の犯罪の動機形成とは切り離すべきだと思っています。どんな事情、どんな恨みがあろうと、人の命を奪ってはならないし、ましてや人の命を奪うことで、自分の主張を世に知らしめよう、などという自己中心な動機が、正当化されてはならないからです。テロリストに言い分を与えてはならない、というのは、そういうことです。

もちろん、犯罪全般がそうであるように、山上被告は裁かれて、罪を償う必要があります。その際に、山上被告が自分の犯した罪を認識し、改悛しているかどうかは問われます。裁かれるべきは、まさにその点であり、家庭連合がどうとか、自民党と家庭連合のつながりがどうとか、そういう問題ではないと思っています。

動画はこちら
https://youtu.be/53F6X4YOa4s