二世の会公開シンポジウム 現代の日本社会において宗教は必要か

信者の人権を守る二世の会の第5回目は、ジャーナリストの佐々木俊尚氏で、テーマは「現代の日本社会において宗教は必要か」です。

今回は、時間の都合で会場参加できませんでしたが、動画で視聴いたしました。

テーマは、佐々木俊尚氏の提案によるものだそうです。家庭連合という枠組みを離れて、宗教全般が批判されるような風潮において、改めて宗教について考えるという内容でした。かなり本質的なテーマで、シナリオもない中、議論が拡散するのではないかと思いましたが、軸である「宗教」についてはぶれることがありませんでした。

冒頭の長澤氏の基調講演では、「家庭連合二世は、信仰を明かすことが怖い、親が信者であると知られたら会社をくびになってしまうのではないか」とおびえる二世が多い中、このままでは何も変わらないと思い、二世の会に参加することを決めた経緯を話しました。

パネルディスカッションでは、佐々木俊尚氏から、日本においては一神教的な宗教は根付きにくい点が指摘されました。また、宗教の3要素(信仰、実践、共同体)が上げられましたが、孤立化社会が進む中、共同体としての宗教の意義は注目してよいと指摘がありました。

パネリストからは、信仰については、人はなぜ生きるのか、という問いに対して答えを出すのは宗教の役割であること、国の在り方についてのビジョンに宗教的理念が関わっていることも提起されました。

私の意見を言えば、宗教は社会において必要だと思います。実際には一神教的な神を信じていない国民は多いわけで、それでも社会は動いています。しかし、宗教的な理念が社会を動かしてきた歴史的な背景を考えれば、宗教を排除してはなりません。宗教家、経済家、政治家などの各分野の専門家が、よりよい社会を作るために協力してこそ、社会はよりよいものになると思います。

シンポジウムを見て、違う意見の方も大勢おられると思います。そういう意見が自由に交わされることが大切で、今回のシンポジウムはとても有意義なものであると思いました。