平和⼤使セミナー 左翼思想がもたらす内外の危機

地元で、平和⼤使セミナーが開催されました。
主催は平和大使協議会八千代支部で、会場である公共施設も主催者名での利用です。

昨年は、「ウクライナ侵攻と平和⼤使運動」という安全保障を中⼼としたテーマでしたが、今年は左翼思想が、対外的問題のみならず国内の問題についても危機をもたらしている、というテーマです。

⽇本の国内の最⼤の問題は、とどまることを知らない少⼦化です。
⼦供は家庭で⽣まれ育つものであり、いくら政府が⼦どもを持つ世帯に対して経済援助をしても、家庭を再建しなければ抜本的な解決になりません。しかし、今年成⽴したLGBT 理解増進法は、同性婚の法制化につながるもので、⽇本の伝統的な家庭観を破壊しかねない問題を含んでいます。
少⼦化を押しとどめるどころか、加速させるような⽴法をしているのですが、その背景には左翼思想の影響があります。

共産主義思想は、社会から不平等をなくし幸福な社会を築くという理想を掲げていますが、それは、搾取する側とされる側の間の、階級闘争を通して実現されるという理論であり、その⼿段としての暴⼒⾰命を肯定します。⼈間は、他⼈に対して暴⼒をふるう時には、良⼼の呵責という⻭⽌めがあります。しかし共産主義は、暴⼒を正当化し、良⼼の呵責をはずしてしまいます。なぜなら、階級の敵を打ち倒すことは、⼈類の理想社会実現のための⾰命のための、正当な⼿段だからです。

かくして共産主義は、⼈間の恨みを増幅し、「我々の不幸はあいつのせいだ」と⾔って階級の敵を作り上げ、情け容赦ない暴⼒を喚起するのです。その結果、ソ連や中国、北朝鮮などの共産主義国家で、粛清されて死んだ⼈は1 億⼈を超えると⾔われています。

そして現在、共産主義勢⼒がターゲットにしているのが家庭と性道徳です。⼥性が社会で活躍することを阻害しているのが家庭という制約であり、⼥性を家庭から解放しなければならないと主張します。そのためには、健全な家庭を築くための前提条件である性道徳を、破壊しなければならないというわけです。LGBT など性的少数者の権利運動にも、同様の主張が紛れ込んでいます。

これらの主張は、弱者や少数者と⾔われる⼈々の不幸を、幸福に暮らしている家庭に対する敵愾⼼に昇華させ、攻撃することを正当化するものです。共産主義は、東⻄冷戦の終結とともに無くなったと考えられていますが、別の形で私たちの周囲に浸透していることに対して、警鐘を鳴らさなければなりません。