同性婚法制化の問題(2)

同性婚法制化については、民法の家族法の他にも、日本の戸籍制度を棄損する危険性が指摘されると思います。

日本の戸籍制度は、非常に優れたものです。戸籍の正式名称は戸籍全部事項証明書といい、戸籍謄本とも言います。本籍で管理されているものです。戸籍には、「本籍」と「戸籍の筆頭者の氏名」、その戸籍に記載されている人全員の「氏名」、「生年月日」、「父母の氏名と続柄」とそれぞれの人に関する「出生事項」「婚姻事項」などの身分事項が記載されます。続柄とは、戸籍筆頭者との関係で、例えば長男とか、次女などと書かれます。
戸籍は家族単位で登録されるので、父、母、親、子の家族内の身分関係が明示されています。家族の誰かが死亡した時の法定相続人は民法で定められていますが、戸籍により法定相続人であるかどうかを外形的に確認することができます。

さて、同性婚が法制化されると、子にとっての父、母はどちらになるのでしょう。男性なら父、女性なら母ですが、例えば男性同士の同性婚の場合は、父が二人なのでしょうか、どちらかが母になるのでしょうか。さらに言えば、父を二人書くとして、父は三人ではいけないのでしょうか?父二人と母一人の場合はどうでしょう。

現在は戸籍上、男性が父、女性が母となりますが、同性婚ではそれが難しくなり、一夫一婦制の根拠すらなくなってしまいます。配偶者を選択するのに性別で差別してはならないということになると、続柄も、男とか女と書けなくなるかもしれません。戸籍から、男女の区別が記載されなくなる可能性もあります。戸籍を見ても、その人の家族内の身分が証明できなくなるとすれば、日本の戸籍制度そのものを揺るがすことになりかねません。

同性婚を認めない現行制度に対する違憲判決は、これらの問題を考慮したものとは思われず、社会の基本単位である家庭の在り方を揺るがしかねない問題を含んでいます。国民全体が、このそとの是非を考える必要があると思います。