贖罪について

家庭連合は、日本の韓国に対する罪を贖罪するために献金しろと教えているので反日だ、と批判されています。
しかし、これは宗教的な贖罪の意味を、国家間の問題と混同した、間違いです。

「贖罪」を、広辞苑では、次のように説明しています。
①金品を出して刑罰をまぬがれること。
②犠牲や代償をささげることによって罪過をつぐなうこと。
③キリスト教で、神の子キリストが人類の罪をつぐなうために十字架の上で死んだこと。その死が神と人との和解を果たしたとする。あがない。

日本の韓国に対する罪というのは、②の意味でしょう。一方で、献金というのは神に捧げるものであり宗教的な行為ですから、③になります。

献金は、宗教界では一般的なものであり、家庭連合だけのものではありません。そして家庭連合の教義では、罪とは神と相対ができなくなる条件のことであり、それと反対の条件を捧げる条件物の一つが万物条件、すなわち献金である、ということになります。あくまで罪とは人間と神との関係であって、国家と国家の間の問題ではありません。

日本が韓国に対して罪をおかした、という文脈には宗教的な要素がありません。したがって、「日本人は韓国に対する過去の罪を贖罪するために韓国に対して献金しなければならない」というのは、家庭連合の教義的からは出てこない話です。

私自身、世界に対する貢献のために献金したことはありますが、韓国に対する贖罪という目的で献金したことはありませんし、させられたこともありません。
国家間の請求権であれば、損害賠償金ということになりますが、それはすでに政治的に解決されていて、今更家庭連合が口を挟むような話ではありません。

家庭連合において、献金と日韓関係とは結び付かない話なのです。