マインドコントロール理論 その虚構の正体
家庭連合に関してマスコミの報道や、国会の答弁などで使われる言葉として、「マインドコントロール」があります。
しかし、「マインドコントロール理論」は、非科学的であり、反宗教的なイデオロギーに基づいた「空論」です。
この本は、その点を整理し、説明しています。全文が、下記のブログに掲載されているので、ご紹介します。
http://suotani.com/materials/kyokou
家庭連合の信者に対する拉致監禁の正当化の理由として、「家庭連合に入信した人はマインドコントロールされているから、保護説得してマインドコントロールを解かなければならない」というものがあります。
http://www.kirishin.com/2022/09/19/56300/
また、立憲民主党は、信者が行った献金の取り消し要件として、「マインドコントロールされた状態で行った献金は、正常な判断力を欠いているので、取り消し可能」という条項を盛り込もうとしました。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/212909
「マインド・コントロール」という「理論」は、もともとアメリカで宗教運動から信者を強制的にやめさせるための犯罪的行為(ディプログラミング)を正当化するための理論として出現したものです。
しかし、現在アメリカでは、信者を監禁して改宗を迫る強制改宗は、明確な犯罪行為として、法的にはもちろんのこと、全宗教界から非難されています。その結果、1981年をピークに年々犯罪的監禁改宗のための拉致事件は、急速に減少を続け、1980年代半ばには、発生件数ゼロに至りました。
さらには、オウム心理教の裁判の際、弁護側は、麻原彰晃以外の被告人はマインドコントロールされていたので責任性がない、という主張をしましたが、それは棄却されました。
https://tsurishinobu.hatenablog.com/entry/2022/11/11/080417
マインドコントロールで正常な判断ができない、という論点は、日本の司法によって否定されたわけです。
このマインドコントロールという言葉が広まったのは、元統一教会信者のスティーヴン・ハッサン氏が書いた「マインドコントロールの恐怖」が翻訳されて出版されたことがきっかけのようです。翻訳者は、統一教会信者の脱会説得のプロである、東北学院大学の浅見定雄氏です。
ハッサン氏は、マインドコントロールを、「個人の人格を破壊してそれを新しい人格と置き換えてしまうような影響力の体系」と定義しています。
http://suotani.com/materials/kyokou/kyokou-1
しかしこのような曖昧な定義では、およそ宗教に関わらず、何かに触発されて、それまでの考えを変えた人は、何でもマインドコントロールされたことになります。例えば、学校で、人生の師と仰ぐ人物に出会って影響を受けたら、それも、マインドコントロールになります。
つまりは、マインドコントロールとは、自分の考えに合わない人に対して、「彼はマインドコントロールされている」と言って、相手の発言を非難するために、使われる言葉なのです。
定義が曖昧で、恣意的に使われている点、「カルト」と同様です。そして、カルトとマインドコントロールは、相互に循環論法の関係にあります。
マインドコントロールとは、カルトが使う手段のことである。
カルトとは、マインドコントロールを行う集団のことである。
ほとんど、ジョークのような話です。これらは、内容のない、空虚な言葉なのです。
http://suotani.com/materials/kyokou/kyokou-3
マインドコントロールなどという、恣意的で無内容な言葉を、マスコミや行政は、使うべきではありません。