左翼思想と共産主義

UPF-Japanが発行している小冊子です。共産主義の問題点について、わかりやすく解説しています。

19世紀に、カール・マルクスによって体系化された共産主義は、1917年のレーニンによるロシア革命、1922年のソビエト連邦成立により、具体化されました。その後、共産主義は、20世紀には陸地の3分の2、人口の約半数を支配、犠牲者の数は1億5000万人とも言われています。

現在でも、現実的な脅威として、中国の拡大による、チベットでの120万人以上の犠牲者、南シナ海への進出などの政治的な脅威があります。

さらには、共産主義思想は、家族の廃止を目指すものであり、戦後は「性革命」「性の解放」を主張し、「フェミニズム」が拡大しました。
このような活動は、男女を資本家と労働者のような、抑圧者と被抑圧者と捉え、伝統的な家族制度を、男性による女性支配の制度に置き換えようとしています。

共産主義は、単なる唯物論ではなく、戦闘的無神論、反神論とも言うべきもので、神への憎悪が根底にあります。人間の理性を過信し絶対視しますが、背後の動機が憎悪であるため、それは伝統と秩序の破壊をもたらします。

共産主義は、1991年のソ連の崩壊で、無くなったのではありません。
むしろ、文化共産主義という形で、私たちの生活圏で、わかりにくい形で、確実に広がっています。その例が、LGBT理解増進法や、同性婚法制化、夫婦別姓などの、一連の動向です。家庭と言う、伝統的な価値観を破壊してしまえば、残るのはバラバラになった個人のみです。
それは、社会からの遊離をもたらし、結果的に国家による支配をもたらします。それこそが、共産主義が目指す国家像であることを、忘れてはなりません。