スターリンとプーチン
NHKで、2月23日に放映された、スターリンとプーチンを対比させた、ドキュメンタリーです。非常に興味深い番組です。
https://www.nhk.jp/p/ts/9N81M92LXV/episode/te/YNRVWPP27R
2022年2月24日、プーチンは、ウクライナへの軍事進攻を始めました。
2022年と言えば、共産主義国家であるソ連がレーニンによって建国されてから、ちょうど100年目の節目に当たります。
ウクライナも、その時にソ連に併合されました。
プーチンは、スターリン時代のソ連を、賛美していて、ロシアが強大な帝国となることを、夢見ています。
スターリンは、彼の政策に対して異論を述べる者を、2000万人も粛清しました。
粛清の範囲は、政治家や軍のみならず、一般市民にまで及びます。その統治の方法は恐怖政治であり、多くの人々が犠牲になりました。
スターリンは、共産主義理論を利用して、自分に敵対する人物やグループに対して、「反革命的」というレッテルを貼り、粛清裁判にかけて、次々と処刑していきました。
これと同じ発想をしているのが、プーチンです。
プーチンは、共産主義国家ソ連に忠実な人物で、志願してソ連の秘密警察「KGB」の職員となりました。
しかし、東ドイツで活動中に、ベルリンの壁の崩壊という事件がおき、ソ連が崩壊しました。その結果、ロシアが大混乱に陥り、世界から取り残されてしまった状況を、目の当たりにしたのです。
プーチンが目指したのは、強い時代のソ連であり、共産主義理論をもとに社会を作り上げたスターリンであるというのです。
スターリンが利用したのは、共産主義の革命理論です。
共産主義は、独裁国家を作るには非常に都合のよい理論です。なぜなら、共産主義は唯物論であり、人間の価値の根源を神に求めませんから、人間が絶対的に尊いものとは考えません。従い、革命という崇高な目標のためには、人間の命は犠牲にしても構わないということになります。
中国における毛沢東、カンボジアにおけるポル・ポト、北朝鮮における金日成など、共産主義国家において、独裁者が登場し、多くの犠牲者が出るのは、決して偶然ではありません。
現代における、ロシアのプーチンによるウクライナ侵攻、中国の習近平によるウィグル民族弾圧、北朝鮮の金正恩によるミサイル開発の脅威などは、全て共産主義がもたらす独裁政権であることを、理解する必要があると思います。