共産主義の間違いについて
家庭連合は、共産主義は間違っていると、主張しています。これは、教義から導き出される結論であり、信念でもあります。
家庭連合の創始者 文鮮明師は、国際勝共連合を設立しましたが、これは単なる反共ではなく、愛と真理で共産主義に勝たなければならない、という趣旨です。共産主義者を滅亡させるという意味ではありません。最後は、共産主義者をも、納得させ、包摂しなければならない、という意味です。
ただ、共産主義に反対するという意味では、「反共」という言葉の方が、一般的なので、ここでは、その言葉を使います。
家庭連合ほど、反共の姿勢を明確にした宗教団体は、他にないのではないかと思います。
「共産主義は嫌い」などの、感情的な意見を持つ宗教団体はあるでしょうが、共産主義理論について研究し、その間違いを理論的に指摘しているのは、家庭連合だけではないでしょうか。
なぜ家庭連合が、共産主義は間違っていると主張しているかと言えば、共産主義が、神を積極的に否定する思想だからです。「神は、いるかどうかわからないから、信じない」というような、消極的な無神論ではなく、「神は絶対に存在しない」という積極的な無神論なのです。
神を絶対者という言葉で置き換えれば、「絶対者は絶対にいない」という主張は、それ自体が論理矛盾を起こしています。
それにもかかわらず、共産主義が、「神」を明確に定義し、その「神」を否定することを確信している点、疑似宗教とも言えます。
共産主義が、絶対的な価値を置くのは、「人間」です。そして、人間は、全ての自然界および社会を支配することができると考えます。
これは、傲慢な考え方だと思います。人間は、もともと、人智を超えた大いなるもの、永遠なるものに対する、畏敬の念を持っていて、どのような宗教でも、それを尊重しているからです。
そして、共産主義の唯物史観では、人間は、階級闘争を通して、発展してきたと考えます。ダーウィンの進化論と同じ考えです。
その結果、共産主義者は、社会を抑圧者と被抑圧者という単純な形で区分して、対立構造を作った上で、抑圧者を悪と決めつけて、攻撃するのです。
共産主義的な、この発想方法のパターンは、共産主義国家ではなくとも、現在の日本の至るところで見られます。
最近のLGBT運動も、性的マイノリティを差別を受ける側におき、保守的価値観を持つ者を差別者の側において、対立構造を作ります。
反家庭連合キャンペーンも同様です。被害者を作り上げ、家庭連合を加害者とし、徹底的に攻撃します。家庭連合の信者が心身にわたる被害を訴えても、作り上げた対立構造を変えることはしません。
そして、家庭連合と同じ伝統的価値観を持つ保守層の正当な意見を、加害者側に組み入れて、一緒に攻撃するのです。
家庭連合が、明確な勝共思想を持たなかったら、ここまでの迫害を受けることは、なかったかもしれません。
しかし、神を絶対的に信ずる、家庭連合の信者としては、この点を譲ることはできません。
かつて、ソ連のスターリンや、中国の毛沢東が、共産主義の理想を掲げながら、数千万人とも言われる人々を粛清したことを、私たちは忘れてはなりません。
神を否定し、伝統的価値観を破壊する共産主義思想に対して、私はあくまでも、反対します。