夫婦関係の独占権
私は弁護士ではありませんが、法律をなりわいとする仕事(行政書士)をしています。
そこで、夫婦関係を、法律的に構成するとどうなるのか、考えてみました。
まず、夫と妻の地位については、相手方に独占権(Exclusive Right)が与えられます。
独占権には履行条件があります。特に性交渉については、他の異性と交わることは禁止されます。これは双務契約であり、一方のみが債務を負うものではありません。昔は女性だけに貞操が求められて、男性は外でやり放題、という時代がありましたが、現代では不倫として指弾されます。
独占権の履行条件に違反すると、債務不履行となり、相手方に解除権と損害賠償請求権が発生します。すなわち、離婚の申し立てが可能となり、慰謝料を請求できます。ここまでは、一般の夫婦関係に共通の話です。
家庭連合の祝福結婚の場合、結婚状態を維持するために、通常の結婚とは異なるいくつかの特徴があります。
一つは、夫婦関係の有効期限です。契約には、有効期限を設けるのが通例です。夫婦関係の場合、通常はどちらかが死亡するまでとなりますが、家庭連合の祝福結婚には、有効期限がありません。相手方が死んでも霊界に行くだけで、夫婦関係は永遠に続くからです。
もう一つ、家庭連合の祝福結婚には、決定的な特徴があります。それは、神と夫と妻の3者契約だということです。そのため、契約を解除するには2者間の合意だけでは足らず、3者の合意が必要です。結婚関係を解除しにくくなり、結果的に夫婦関係が維持される傾向となります。家庭連合の祝福結婚の離婚率が低い(1%以下)要因の一つは、この点だと思います。
通常、結婚式では、「永遠の愛を誓います」とお互いに宣誓しますが、いざ結婚生活が始まると、その宣誓は破られてしまうことが少なくありません。
しかし、家庭連合の祝福結婚では、この先生を愚直に貫いているわけです。
社会的には少数派かもしれませんが、ある意味貴重な存在とも言えるのではないでしょうか。一方的に非難されるべきものではないと思っています。