社会契約論

フランスの政治哲学者、ジャン・ジャック・ルソーの代表作です。名前は知っていましたが、読んだことがなかったので、岩波文庫で読みました。

それまで、国家は君主の所有物で、統治も君主が行うものでしたが、主権者と統治者を切り分けて、主権者と統治者が対等な立場で契約を結び、主権者が統治者に委任して、統治させる、としたものです。株式会社において、所有と経営が分離しているのと、似ています。

そのために必要なものは法で、主権者が法を承認して、統治者は法に従わなければなりません。

こういう国家のあり方は、今日世界中のほとんどの国で踏襲されていることを考えると、非常に先見的なコンセプトなのだと思います。