皇室と日本精神

昭和11年、戦前書かれた本です。皇室がいかに日本の文化、日本精神の中心にあったか、ということが説明されています。

日本書紀や古事記は読みましたが、日本の歴史を通して、皇室という観点で整理したものは、あまり読んだことがありませんでした。

戦後、象徴天皇のあり方を模索された昭和天皇でしたが、私は日本の歴史の中で、昭和天皇が日本の国民を救ったことが、2回あると思っています。

一度は、半藤一利さんの「日本の一番長い日」でも描かれた、御前会議で、無条件降伏を受け入れる裁可をされた時です。昭和天皇の一言がなければ、おそらく日本国民は、戦争を終わらせる決断ができずに、ずるずると連合軍に国土を蹂躙されたと思います。

もう一度は、マッカーサーとの面談の際に、自らの身はどうなってもよいから、日本国民を助けて欲しい、と話したことです。

皇室が、日本の歴史の中で、国民を愛してきた伝統があったからこそ、昭和天皇のこのような決断があったのだと思います。皇室が、今も日本国民から愛される、ゆえんではないかと思います。