家庭連合のバリュー

家庭連合の信者として考える、家庭連合ならではの価値観、即ちバリューは、私は次の3つではないかと思っています。

一つ目は、純潔思想です。
家庭連合では、婚前交渉や、結婚後の配偶者以外との性交渉を戒めています。性交渉は、新しい命が生まれる一番最初の出発点であり、命は神から与えられた尊いものなので、その出発点となる行為も、尊いものだと考えています。
永遠の愛を誓い合った相手のために、尊いものを守っていくという価値観は、家庭連合ならではのものです。そのコアにあるのは、夫婦は神の相似形であり、家庭の最も基本的な要素であるというものです。
性を自分だけのものとし、「性の解放」を訴える人々は、フリーセックスを推奨し、性倫理を否定しますが、家庭連合はそれに真っ向から反対します。

二つ目は、勝共理論です。
共産主義は、ソ連崩壊後、地上から無くなったのではないか、と考える人も少なくありません。しかし共産主義の本質は、個人と個人をバラバラにして、自己中心的な社会を作り上げるものです。社会の最小単位である家庭を否定し、個人の権利のみを主張する結果、自分の考えに合わない者を阻害する不寛容な社会になってしまいます。
共産主義の根本には、神を否定する思想があります。共産主義思想は、人間関係を支配者と被支配者の対立構造としてとらえ、被支配者を解放することを正義とするため、神による愛や感謝という心を否定してしまうのです。
与えられた命、財産、時間を他の人々に分け与えるという自己犠牲の精神は、神に対する感謝の精神からもたらされるものです。そしてその基本は、神を中心とした家庭という理念です。家庭こそ、お互いに与えあい、見返りを求めない無償の愛で、発展していく社会のモデルです。神という観念なくしては、共産主義の誤りを、正しく指摘することは困難です。

三つ目は、日韓関係です。
家庭連合は、韓国由来の宗教であり、韓国中心主義で反日だと批判されることがあります。しかし、教祖が韓国人であるから本部が韓国にあるのであり、それはどのような団体でも自然なことです。家庭連合の理念は世界平和でああって、韓国中心主義ではありません。
日本書紀を読むと、かなりのページが韓国に関する内容であり、日本の歴史の中で韓国との関係は切ってもきれないものであることがわかります。現代においても、日本・韓国・台湾・米国の自由陣営と、北朝鮮・ロシア・中国の覇権主義陣営がせめぎあう中で、日韓関係は安全保障においても、極めて重要であることがわかります。尹大統領と岸田首相の首脳会談はその点で画期的なものです。
しかし、日本人は韓国人が嫌い、韓国人は日本人に反対するという、嫌韓反日の民族的な感情があり、それは簡単に拭い去れるものではありません。家庭連合は、日韓・韓日国際祝福結婚という家庭レベルの関係を作っています。民族的な感情のわだかまりを、家庭のレベルから解決していくという思想は、神が願う世界平和の思想なくしては、実現不可能です。

これらの3つのバリューは、決して家庭連合の専売特許ではありませんが、家庭連合ほどこれを明確にしている団体は、他にないのではないかと思います。
私たちの目的は、布教して自らの勢力を拡大することではありません。宗教や民族を越えて、神の願う世界平和を、具体的に実現していきたいと考えています。そしてその価値観に共通するのが、理想家庭という考え方です。そして、これらの理念を、単に思い描いているだけではなく、実際に実践しています。
家庭連合と言う名称は、そのような価値観を具現化したものであり、私たちが最も大切にしているものなのです。