司法も支配下 李在明大統領の独裁

李在明(イ・ジェミョン)大統領が政権に就いてから、すでに1年以上が経過しました。しかし私は、李大統領は非常に危険な人物であると考えています。なぜなら、自らの権力に従わない者を排除していくような思想を持っているように見受けられるからです。
この傾向は、司法にも及んでいるように思われます。李大統領は、司法についても国会の下に置かれるべきであるかのような趣旨の発言をしたとされています。現在、韓国では保守系の「国民の力」と、リベラル系の「共に民主党」が主要政党として存在しています。李大統領は共に民主党の代表を務めてきた人物であり、同党は国会で多数を占め、与党となっています。

昨年9月12日付の朝鮮日報には、「司法は国会の下位を免れない、李在明大統領の認識」といった趣旨の記事が掲載されていました。次の通りです。
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/09/12/2025091280062.html

「司法は国会の下 驚愕を禁じ得ない李在明大統領の認識
李在明(イ・ジェミョン)大統領は11日、与党・共に民主党が推進する「内乱特別裁判部」の違憲論争について「それのどこが違憲なのか」とした上で「三権分立に対する誤解があるが、司法の独立とは司法が勝手にやってもいいという意味ではない」「国民の主権への意思が最も重要だ」と発言した。内乱特別裁判部は国民の意向であり、それは三権分立とも矛盾しないという意味だ。李在明大統領は「司法府は立法府が設定した構造の中で憲法と良心に従って判断する」との考えも示した。要するに「国会は司法の上にある」とも受け取れる発言だ。」

朝鮮日報は、この発言について、国会が司法の上位にあるとも受け取れると評価しています。韓国憲法は、司法権が裁判官で構成される裁判所に属することを明確に規定しています。したがって、国会を含むいかなる外部勢力も、司法に直接介入してはならないという考え方が基本にあります。
三権分立とは、立法・行政・司法がそれぞれ独立した権限を持ち、相互に抑制と均衡を保つ仕組みです。しかし李大統領の発言は、この原則を弱める方向に働きかねないものとして受け止められています。

朝鮮日報は比較的保守色の強い新聞とされています。一方で、リベラル色が強いとされる東亜日報や中央日報は、この問題について大きく取り上げていないとも言われています。韓国では、朝鮮日報、東亜日報、中央日報が主要紙として知られています。

私が特に懸念するのは、このような状況が独裁的な政治運営につながる可能性です。国会を掌握し、行政にも強い影響力を持ち、さらに司法まで政治権力の下に置くようなことになれば、李大統領の考えに沿わない者が次々と排除されるおそれがあります。日本から見ても、そのような危険性を感じざるを得ません。

例えば、現在の韓国における家庭連合の韓鶴子総裁に対する逮捕・拘禁の問題についても、政治的な背景を考える必要があると思います。尹錫悦前大統領の妻である金建希氏との関係が取り沙汰され、評判の悪い家庭連合と結び付けることで、政治的な攻撃材料として利用されているようにも見えます。

当初私は、李大統領には宗教に対する理解が乏しく、宗教迫害の一環としてこのような対応が行われているのではないかと考えていました。しかし、実態を見る限り、必ずしも宗教そのものを主題としているわけではないように思います。むしろ、尹錫悦前大統領の痕跡を徹底的に消し去るため、その格好の材料として韓国の家庭連合が利用されているのではないでしょうか。

この構図は、日本における家庭連合への解散命令請求の問題とも似ていると感じます。安倍元首相の暗殺事件を契機として、安倍派の弱体化が進み、日本社会が次第にリベラルな方向へ傾いていくなかで、司法もその流れに従うかたちで家庭連合の解散へ向かったように見えます。その一連の過程を見ると、政治的な色彩を完全に拭い去ることは難しいと思います。

政治的な利害関係や思惑が動機となり、このような措置が取られているのではないかという疑念があります。日本と韓国では、似たような現象が生じているように見えますが、韓国の方がより深刻である可能性もあります。なぜなら、李大統領に対して異議を唱えることが困難な状況になりつつあるように見えるからです。

また、李大統領は貧しい家庭に生まれ、そこから努力して地位を築いてきた人物とされています。そのため、上昇志向が非常に強く、さらに自らに反対する者に対して強い敵意を示す人物であるようにも見受けられます。そうした状況が続けば、韓国という国が今後どのような方向に進むのか、大きな懸念を抱かざるを得ません。

日本との関係で見ると、李大統領は日本を敵視するような発言を現在のところ強く行ってはいないようです。8月15日の光復節の演説においても、日本に対して露骨な敵意を示す発言はなかったとされています。現在は外交問題で対立を深めるよりも、内政に注力し、自らの権力基盤を固めることを優先しているのではないかと考えられます。

保守的な考え方を持っていた尹錫悦前大統領が、あのようなかたちで退陣することになったのは、非常に残念なことです。しかし韓国では現在、このような状況が進行しているように見えます。そしてそれは決して他人事ではなく、私たちが敬愛する韓鶴子総裁の逮捕・拘禁の問題にも深く関係していると考えます。

動画はこちら
https://youtu.be/NbxVZ1aAVuw