外国人労働者の増加について

近年、外国人の方が日本に多く来られ、各地で働いておられます。その中で、地域住民との間にさまざまな摩擦や課題が生じているのも事実です。しかし、その点だけを問題視していては、なかなか本質的な解決には至らないと考えております。

そこで今回は、なぜ現在このように外国人労働者が増えているのか、その背景についてお話しします。資料も用意しておりますので、それに沿ってご説明いたします。
https://drive.google.com/file/d/1RWnV4P7kNtIKMXnqb9SGdAdLBYwc9Thb/view?usp=sharing

まず、外国人労働者がどの程度増えているのかを見ていきます。この10年間、2015年から2025年にかけて、外国人労働者数は大きく増加しました。10年前は約90万8,000人で、100万人には達していませんでしたが、2016年に100万人を超え、その後急激に増加しています。2025年時点では約257万1,000人となっています。

産業別に見ると、製造業が最も多く、全体の約25.6%を占め、人数にして約63万5,000人です。次いでサービス業が約30万〜40万人規模となっています。
私自身の実感としても、支援している企業を見ると、製造業で黙々と作業されている外国人労働者が非常に多い印象があります。また、コンビニエンスストアなどでも外国人スタッフを見かける機会が増えており、こうした方々がいなければ産業が成り立たない状況になっていると感じます。

次に、労働力全体の推移についてです。この10年間で、外国人労働者だけでなく、日本人労働者の数も増加しています。ただし、外国人の割合は大きく上昇しており、10年前の1.4%から現在は3.7%、つまり100人中およそ4人が外国人労働者という状況です。

これは、外国人労働者を受け入れる政策と同時に、日本人の労働参加を促進する政策も進められているためです。産業を拡大するには労働力が不可欠であり、国としてもさまざまな施策を講じています。
外国人労働者の受け入れ制度としては、「特定技能」が大きな要因です。従来の技能実習では5年で帰国する必要がありましたが、特定技能では一定条件のもとで日本に長く滞在でき、場合によっては家族の帯同も可能となっています。この制度は2019年に、人手不足解消のために創設されました。
また、「経営・管理」の在留資格も影響しています。以前は比較的低い資本金でも取得可能でしたが、現在は要件が厳格化され、一定規模以上の資本が求められるようになっています。

一方で、日本人労働者の確保に向けた施策としては、高齢者と女性の就労促進が挙げられます。例えば、65歳までの継続雇用が事実上義務化され、再雇用制度が広く定着しました。また、女性活躍推進法により、企業に対して女性の採用・登用が強く求められています。

しかしながら、日本の人口動態を見ると、15歳から64歳の生産年齢人口はこの10年で減少しています。2025年時点で約7,358万人ですが、今後も減少が続く見込みです。出生から労働力になるまでには時間がかかるため、この流れを短期間で変えることはできません。

そのため、日本人だけで必要な労働力を確保することはますます難しくなっています。このような状況を踏まえると、外国人労働者の増加は避けられない流れであり、これを止めようとすれば産業や経済成長が停滞してしまう恐れがあります。

実際に、支援先の企業でも「仕事はあるが人手不足で受注できない」というケースが多く見られます。人手不足は非常に深刻で、特に介護分野などでは事業の継続すら困難な状況が生じています。

したがって、将来的な視点から見ると、少子高齢化という構造的な課題に正面から取り組む必要があります。外国人労働者に依存するだけでなく、家庭形成を支援し、出生数を増やしていくような根本的な施策に力を入れることが不可欠です。
そうした取り組みを進めなければ、日本経済は歪な構造になってしまう可能性があります。

動画はこちら
https://youtu.be/cd75Rt9yv0s