東京高裁の解散決定 不法行為を水増し

東京高裁の家庭連合解散の決定は、コンプライアンス宣言後の不法行為の有無が争点となっています。コンプライアンス後も不法行為は相当数あり、結局自力では改善できないというのが、高裁の結論だからです。

しかし、東京高裁は、その結論を導き出すために、数字のマジックを使いました。数字をいじるのではなく、その数字の根拠をこっそりと変えたのです。

中山達樹弁護士が、それを整理し可視化して下さったものを、仲正昌樹教授がXで公開して下さっています。

https://twitter.com/nakamas2/status/2031630759224828039?s=20

これを見ると、コンプライアンス宣言前は成立ベースで損害金額が74億円ですが、同じ基準だと1868万円です。1868万円というのも問題ではありますが、解散させるまでの大問題化といえば、そうとはいえません。なにより、コンプライアンス宣言後は400分の1まで減っているのですから、劇的な改善があったと言えます。

東京高裁は、これでは解散できないと考えて、基準を換えてきました。コンプライアンス宣言前は不法行為が成立したものだけ、宣言後は成立可能性が相応、成立可能性が否定できない、の2つの基準の数値を足しこみました。宣言前は、この2つの基準の数値を採用していません。その結果、コンプライアンス宣言後も、10分の1くらいにしか減っていないことになります。

「成立可能性が相応」とは、不法行為があった証拠はないが、あったに違いないという位のもので、「成立可能性が否定できない」とは、不法行為があったかどうかわからないが、ないという証拠がない、という位のものでしょう。

一つ一つの数字には、根拠があるのでしょうが、基準が異なる、いわばダブルスタンダードな数字を足しこめば、もはや客観的な統計にはならず、恣意的な効果を狙ったものだと言わざるを得ません。すなわち、数字の水増しです。

これを時系列でみると、さらにわかりやすくなっています。

https://twitter.com/nakamas2/status/2032093205311996362?s=20

不法行為が成立した件数でみれば、1990年は確かにひどかった。しかしその後改善し、コンプライアンス宣言後は、ほとんどないということになります。これでは解散に持ち込めないので、宣言後のみ、「成立可能性が否定できない」、という基準の数字を足しこんでいるわけです。

各数字の根拠となるものを、これは世界日報が公開しています。

https://www.worldtimes.co.jp/society/20260313-207027/

原因別では、訴訟はわずか2.9%です。和解や示談では不法行為を認定することは本来できないはずなのに、これを数字に入れ込んでいます。

成立の程度別では、先ほどご説明した通り、成立したのがわずか1.9%で、あとは可能性のみです。なんと、原因別でも、成立の程度別でも、なんと9割以上が水増しと言えます。

三木素子裁判長は、裁判は証拠に基づくといったそうです。しかし一つ一つの事案に根拠があったとしても、それを異なる基準の数字をつなぎ合わせて、目的とする結論に導こうとするなら、その数字はもはや客観的なものとは言えません。まさに数字の水増しであると言わざるを得ません。

このような恣意的な裁判が行われないようにするために必要なのが、公開裁判です。今回の決定は、非公開で行われましたが、従って証拠は非公開だし、決定書も非公開です。私は関係者から決定書を頂いて全文読みましたが、一般の方は入手することができません。これが非公開裁判の問題点です。そもそもそれを定めた宗教法人法第81条第7項に問題があるのであり、修正されるべきです。

動画はこちら
https://youtu.be/xKv0FkEDpms