山上被告裁判始まる お母さんは何を語るのか

10月28日は、トランプ大統領が来日し、高市首相と日米首脳会議が行われました。就任1週間というタイミングでの会談は、いかに両首脳が信頼しあっているかということの現われだと思います。
そして、トランプ大統領と高市首相が国にしたのが、安倍元首相のことでした。ある意味、安倍元首相が、両国の絆のポイントとなっています。

同じ日に、安倍元首相を暗殺した犯人である山上被告の初公判が行われました。公判は全部で19回行われるとのことですが、山上被告のお母さんも、弁護側の証人として出廷する予定であると報じられています。
検察側は、できるだけ家庭連合の問題と暗殺事件を結び付けたくない、というスタンスでしたから、お母さんの証人尋問は避けたかったようです。私も、山上被告の犯行は、テロ殺人であって、家庭連合の問題にすり替えてはならないと考えています。その一方で、お母さんが息子の弁護に立つのは、ごく当たり前のことだとも思います。

この山上被告のお母さんを、TBSが単独取材し、先週土曜日の報道特集で放送されました。番組のトーンは、いつもながら、山上被告は被害者であって、悪いのは家庭連合だというものでしたが、私が注目するのは、そのお母さんが本音で話している部分です。
https://youtu.be/b12LJiWAB_g?si=Gmq1ulfFE35lQfPo&t=695

山上被告
母親の多額の献金のせいで難病の兄が十分な治療を受けられず自殺した。自分も大学に行くことができなかった
ナレーション
母親は、多額の献金について、今どう思っているのか
母親
お金のある人はたくさんすればいいし、無い人は別に少しでもいいけど、私の場合はちょっと考えずに(献金を)やりすぎてしまった。
ナレーション
しかし、事件が起きてしまったのは、献金だけが原因ではないとも話した
母親
あの子の本当の心は、多分それじゃないと思います。何というか、愛の問題だと思う。家族での愛の問題。申し訳ないと思っていますよ。私が母親じゃなかったら、ここまで追い詰めなかったのになと、思いますよ。
ナレーション
母親に、山上被告に会いたいかと尋ねると、一言、会いたいですと口にした。そして事件の後、旧統一教会への信仰心が、より強くなったと、話した

番組では、この母親は、夫が早くに亡くなり、長男は右目が失明し、自殺してしまいます。
それを苦にしていた母親が、統一教会に入信し、不幸の原因がわかったから多額の献金をした、そしてそのために山上被告は大学にも行けなくなった、と説明しています。
このパターンは、東京地裁が家庭連合の解散命令決定書で、被害者のパターンとして強調した献金と、同じストーリーです。その意味で、母親の証言は、家庭連合の解散命令についても、不利な証言であると言えなくもありません。

しかし、母親が言っているのは、もっと大きな問題が、家族の愛の問題であったというのです。ここは大切だと思います。
子どもが親に反発し、恨むということは、いろいろな家庭で起きることです。それは、親だけに責任があるのではなく、子どもにも責任はあります。いろいろうまくいかないことを、親のせいにしたり、社会のせいにしたり、そういう言い訳をしていたら、いつまでたっても自分が幸せになることはできないと、私は思うのです。
だから私は、このお母さんは、事件の責任を自分一人で背負いこむ必要はないと思います。思ったことを、そのまま証言すればよいのではないでしょうか。

私は家庭連合の信者だから、母親が証人に立てば、明らかに家庭連合の不利になることは理解しています。
しかし、親子の問題に、他人が介在して、いろいろと論評するべきではないとも考えます。
山上被告がやったことは、テロ殺人であって、自分の恨みを、有名人の命を奪うことで晴らそうという、あまりにも自己中心的な動機です。
家庭連合を憎んでいようと、親を恨んでいようと、そういう問題以前のことです。暗殺事件と家庭連合や家族の問題は切り分けて、公正な裁判が行われることを期待します。

動画はこちら
https://youtu.be/8-AwPHL5ksA