中山達樹氏 笑って死ねる人・生・論
国際弁護士の中山達樹先生の「笑って死ねる人・生・論」を読みました。
中山達樹弁護士は、国際弁護士で、海外クライアントや、日本のクライアントの海外交渉の代理人をされたり、「インテグリティー」という、コンプライアンスをさらに発展させた考え方を大手企業などにコンテンツを提供するなど、幅広い活動をされている弁護士です。家庭連合に対して、様々な局面で代理人になられたり、アドバイスを下さったり、集会等にも参加してくださっていて、皆さんご存知だと思います。
この中山先生が、ブログを20年ぐらい書かれていて、それを集大成したような内容です。中山先生の人生論とか考え方、生きかたです。生き様という言葉は好きではないと書かれているのですが、そういうものが非常にわかって、大変参考になりました。
全体的な感想ですが、「どう生きるか」ということについて書かれているのですが、「笑って死ねること、死ぬときに後悔したくないということで、そのために今を生きるというような考え方を持ってらっしゃいます。死生感ということでしょうか。中山先生は宗教を持っていらっしゃるわけではないけれども、それに通ずるような人生観なのかなと思いました。
【死ぬための準備】
なぜ私が早朝に出勤する際、家族に置手紙を毎日のように書いているか、これはいつ死んでも悔いを残さないため。
「死ぬことと見つけたり」の武士道もそういうこと。毎朝、葉隠武士は、「死ぬ」シミュレーションしていた。死ぬ覚悟を、毎朝、新たにしていた。だからこそ、いざというときに、動転せず侍の本分が果たせる。」(P58)
かっこいいですよね。
【秋の夜長の人生論】
人生の目的は?笑って死ぬこと。
見上げる空から、神様の声が聞えたわけではないが、私はぶれないではっきりと、そして深く心の奥深くに留めている言葉がある。
私の人生の目的はただ一つ、笑って死ぬためにある、と。私の全ての営みは「笑って死ぬ」ためにある。これは利他的ではない。自己中だ。自分のため。
自分が死ぬ時に、笑って死にたい。ジタバタ見苦しく、もがいて、悔やんで、愚痴って、罵って、呪って、泣き叫んで、見苦しく死ぬのではなく。病気だろうが事故だろうが、どんな死に方をしてもいい。でも死ぬ瞬間には、笑って死にたい。」
「もっと具体的には、周りに感謝して死ぬ。
妻よ、ありがとう。子供たちよ、ありがとう。スタッフの皆さん、ありがとう。父さん母さん、ありがとう。あんちゃんありがとう。クライアント様、ありがとうございました。その他皆さん、ありがとう。」と言って。要するに、悔いを残さずに死にたい。
「じゃあ、どうやって悔いを残さずに死ねるか?一日一生、毎日を懸命に生きるだけだ。毎日を後悔せずに生きる。1分1秒たりとも無駄にしない。私が業務効率化に凝るのは、ここからここから来ている。」(P258-259)
中山先生の信条として、逃げないということが書いてあります。
【逃げない】
誠実さは、逃げないことから生まれる。不誠実のほとんどは、逃げているから。不誠実のほとんどの要素は、逃げる「弱さ」からくる。だから誠実の多くは、逃げない「強さ」で成り立つ。(P247)
冒頭申し上げました通り、中山先生は、家庭連合の、世間から見れば評判が悪く、反社会的とか言っている人もいますが、そういう団体の側に立って、いろいろな活動をしてくださっています。こう書いてあります。
【逃げない】
2020年の秋から、世間の風当たりが強い家庭連合の世界本部の代理人として、第三者・中立的な立場からサポートしてきた。最近は、ゆえあって、やや第三者・中立的な立場を犠牲にして、シンポジウムなどにも参加している。ブログでも信者を応援するようなことを書いている。
なぜか。
キャリアに傷が付いても、魂に傷をつけたくないから。
たしかに、家庭連合の仕事をすることで、私の「キャリア」には多少傷がついている。敬遠するクライアントもいらっしゃる。
しかし、ここでこの仕事を全うしないと、ここで逃げると、私の魂に傷がつく。私は笑って胸を張って死ねない。保身のために逃げるという選択肢は私にはない。
たとえキャリアに傷がつこうとも、魂に傷をつけたくない。この尊い仕事をすることで傷つく「キャリア」なんて、くそくらえだ。
私はこうして誇り高く生きていく。」(P303-304)
非常に高潔な精神とですね。この本では、そういう人生観を披露してくださっています。
今日は、一部だけのご紹介ですが、一人の人間の生き様として、ご本人は生き様という言葉は使わないそうですが、他人が言うには全然問題ないと思うので言いますが、この生き様を、是非皆様にも知って頂ければと思います。
中山弁護士は非常に達筆で、先ほど家族への置き手紙というのがありましたが、とても筆まめです。昨年3月に、信教の自由の千葉県大会に講師としてお呼びしたことがあるのですが、大会終了後、お手紙を頂きました。素晴らしいですね。手紙が達筆すぎて、私などには読むのも大変ですが、ありがたいです。このように、礼儀正しい、本当に素晴らしいことだと思います。
私はアマゾンでこの本を買いました。1500円+消費税です。是非ご覧になってはいかがでしょうか。絶対に損をしない一冊だと思います。
ブログはこちら
https://youtu.be/55f3Lby27O8
