石破首相とトランプ大統領の会談

石破茂首相とドナルド・トランプ米大統領は2025年2月7日、ホワイトハウスで初の日米首脳会談を実施しました。会談は約1時間50分にわたり、経済協力から安全保障まで幅広い議題を議論し、共同声明を発表しました。
外務省が共同声明の和訳を公開しているので、下記致します。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/pageit_000001_01583.html

会談としては、とてもよい結果を引き出せたと思います。
対米投資拡大では、石破首相は日本企業の対米投資額を1兆ドルに拡大する方針を表明しました。いすゞ自動車の新工場建設計画を具体例として提示しました。
液化天然ガス(LNG)購入として、米国産LNGの大量購入を約束し、エネルギー分野での連携を強化するとしました。
日本製鉄の対米投資では、米政府が懸念を示したUSスチール買収問題について、買収ではなく「投資」に方針転換することで合意。トランプ氏は「投資は大歓迎」と評価しました。
安全保障の連携では、尖閣諸島の防衛として、日米安保条約第5条が尖閣諸島に適用されることを確認し、中国の攻撃に対し米軍が防衛義務を負うことが再確認されました。
台湾問題では、東シナ海や台湾海峡での「力による現状変更」に反対する共同姿勢を表明し、中国への牽制を強めました。
武器売却承認では、米政府が日本への約10億ドル規模の兵器売却を承認しました。具体的な内容は未公表ですが、防衛装備の共同開発が含まれるとみられます。

共同会見で石破首相が「テレビで見るトランプ氏は恐ろしい印象だったが、実際は誠実な方」とジョークを披露し、トランプ氏も「名答だ!」と応酬するなど、和やかな雰囲気が印象付けられました。
トランプ氏は「日米貿易赤字の解消」を強く要求し、関税引き上げの可能性に言及しました。石破首相は「相互利益が重要」と応じる一方、具体的な回答は「日本の国会答弁」と笑いを誘いながら回答しませんでした。
日米がそれぞれの国益を主張しながら、相手の利益も尊重することが大切です。一方的な内容とはならず、日本の姿勢が示された点、最初の会談の結果としてはよかったと思います。

動画はこちら
https://youtu.be/BqFnBm_orac