自民党の赤い羽根共同募金への寄付は不適切ではないか
自民党は昨年末、党費などを収入源とする一般会計から、「赤い羽根共同募金」へ8億円を寄付しました。
しかし、政治団体が政治活動以外の目的で支出するのは不適切ではないでしょうか。
昨年12月27日の毎日新聞の記事によれば、裏金問題に対してけじめをつけるためだ、ということです。
https://mainichi.jp/articles/20241227/k00/00m/010/135000c
これについて、浜田聡参議院議員は、Youtubeで懸念を表明しています。
https://www.youtube.com/watch?v=t_XPba71pQ0
自民党の中でも、萩生田光一衆議院議員は、執行部が考えを明らかにすべきと発言しました。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025010800549&g=pol
「赤い羽根共同募金」などの募金の原資を集めるために、自治会費など強制的に会員から徴収する費用として集めることは問題があるとして、浜田聡議員事務所の村上ゆかり氏がブログに書いています。
https://suenagayukari.hatenablog.com/entry/2023/10/14/143539
ここで取り上げられた滋賀県の高裁判決の判決文はこちらです。
http://bkref.web.fc2.com/ok070824.txt
この判決の趣旨は、「寄付をするか否かは,本人の自由意志だから、本来任意に行われるべき寄付を,支払を義務づけられる会費とすることにより,強制するものであるから,住民の思想及び良心の自由を侵害し違法だ」ということです。
今回の自民党の寄付の原資は、党員が納めた党費を収入源とする一般会計ということですから、この判決に類似すると思います。しかも、寄付の経緯は執行部の判断で行われたものであり、議員にすら説明されていないようです。
そもそも、政治活動以外の目的で、政党の一般会計から赤い羽根共同募金に募金することは、政治資金規正法上、問題があるのではないでしょうか。
私は、現在は自民党員ではありませんが、かつては党費を払っていました。党員は、まさか自分の党費が赤い羽根共同募金に支払われるとは、考えていないのではないでしょうか。
募金をして、世間に対して印象をよくしようと考えたのであれば、それは全く意味がないことですし、むしろ上記の理由から不適切ではないかと思います。
きちんとした説明が必要ではないでしょうか。
動画はこちら
https://youtu.be/ZNCZDbbNQ3E
