福田ますみ氏の月刊Hanada 2月号記事 旧統一教会の真実 闇に葬られた冤罪 「新生事件」
福田ますみ氏が、月刊Hanada 2月号に、「旧統一教会の真実 闇に葬られた冤罪 新生事件」という記事を書いています。2009年に、新生という会社の社長が逮捕され、特定商取引法違反で有罪判決を受けました。「新生」は、大理石壺や多宝塔、印鑑などを販売していました。社員は統一教会の信者でしたが、統一教会は経営に携わっていません。販売したのも、1本16万円から40万円の印鑑を13本販売したということですが、それ自体は特段に高価なものではありません。姓名鑑定などをして、「先祖の因縁がある」などと脅したとされますが、そもそも印鑑は開運商品であって、似たような販売店はたくさんあります。
しかしこれは、冤罪であり、国策捜査そのものだった、というわけです。「新生」を狙い撃ちしたのは、明らかに統一教会をターゲットにしたものです。公安は家宅捜索を行い、顧客リストを押収し、顧客をしらみ潰しにコンタクトし、なんとか被害者を発掘しようとしました。ほとんどの顧客が、買って満足していると言う中で、やっと5名の「被害者」を探し当て、被害届を出させたというわけです。その過程で、「あなたはだまされてますよ」「あそこは統一教会ですよ」などと言って、顧客を脅かしたというのですから、恐ろしい話です。
これがきっかけとなり、当時の統一教会の徳野英治会長が、引責辞任に追い込まれました。そしてこれがコンプライアンス宣言のきっかけとなったのです。そういう意味では、家庭連合の歴史の中でのターニングポイントであり、現在の解散命令請求に対しての家庭連合側の反論として、このコンプライアンス宣言があることを考えれば、決してマイナス点とばかりは言えないでしょう。
しかし、恐ろしいのは、国家が一旦ある団体や個人をターゲットにすると、有罪にするまで、徹底的に攻撃するということです。情け容赦ありません。これは、佐藤優氏の「獄中記」を読んで、思いました。佐藤優氏は、ソ連崩壊後のロシアとの関係作りに奔走していましたが、対ロシア政策の転換を機に、鈴木宗男議員と同様逮捕され、実刑を受けました。逮捕容疑は、イスラエルの国際会議費用の横領という、ロシアとは全然関係ない事件です。一旦ロックオンすると、なりふり構わず攻撃するという、国家権力の恐ろしさを垣間見るようです。
家庭連合は、国家が解散命令請求に突っ走りました。現在司法の手にありますが、裁判官の心証形成はどうあれ、強大な国家権力に対しては、無力のようにも思えます。しかし、私たちは、戦い続けなければならないと思います。無理を通せば、必ずほころびが出てきます。私たちの魂が生き続ける限り、どんなに国家が強力であっても、決して負けることはないと思っています。