鈴木エイト氏への後藤徹氏の裁判 後藤徹氏の意見陳述書

一昨日の後藤徹氏が鈴木英人氏に対して拉致監禁を引きこもりであると言ったことに対する訴訟の結審裁判において、原告被告それぞれが意見陳述書を読み上げたことについて書きました。
昨日は鈴木エイト氏の陳述についてお伝えしましたが、後藤徹氏の意見陳述書についてもご紹介します。下記の通り、気持ちが伝わってくる非常に素晴らしい内容です。

「私は、12年5か月のディプログラミング(拉致監禁・強制改宗)の被害者として、監禁解放後の 2008年から15年間にわたり、ディプログラミング被害の深刻さと違法性を国内外で強く訴えてきました。その私を「単なる引きこもり」呼ばわりする鈴木エイト氏の発言は、私が「嘘つき」「ペテン師」であると蔑むものであリ、私の名誉は著しく傷つけられました。
本日、結審を迎えましたが、この裁判において、エイト氏は真実性を立証する新しい証拠を何一つ提出できませんでした。エイト氏が提出した証拠は、9年前に最高裁判所で勝訴が確定した私の拉致監禁の裁判で、被告側から提出された証拠だけです。この拉致監禁の裁判の控訴審で.は、私が違法に監禁されたことが判決理由の15か所で認定されました。私が「引きこもり」などで  は決してないことは、既に最高裁で確定しているのです。それにもかかわらず、エイト氏はこの判決を覆しえる新しい証拠を出さずに、私を「引きこもり」呼ばわりし続けているのです。これは単なる誹謗中傷であり、エイト氏にジャーナリストを名乗る資格はありません。

強制棄教のための拉致監禁、つまりディプログラミングは、欧米ではその違法性が確定し、決して許されない犯罪であると既に認知されています。
まずアメリカでは、ディプログラミングの推進者が創設した「カルト警戒網(Cult Awareness Network、“CAN")」という団体に対し、1995年、多額の賠償が命じられ、この団体は破産に追い込まれました。
ヨーロッパでも、2014年、人権NGO「国境なき人権」の報告に基づき、ジュネーブの国連欧州本部で行われた人権委員会で日本の拉致監禁が取り上げられ、日本政府への勧告が発せられました。国連から日本政府に発せられたこの勧告が、私の拉致監禁の裁判で全面勝訴するきっかけとなりました。
イギリスでは、1984年、反カルト運動の影響を受け、政府がイギリスの統一教会に対し解散命令請求に該当する裁判を提起したところ、その根拠がディプログラミングの被害者による虚偽供述であることが明らかになりました。そのため、イギリス政府は訴訟の取下げを余儀なくされ、8.5億円の費用をイギリス統一教会に支払う羽目になりました。

しかしながら、日本では未だディプログラミングの違法性と犯罪性が十分に知られていません。これが鈴木エイト氏による侮辱発言の素地になったと考えられます。なお、一昨年の安倍晋三元総理暗殺事件以降の最近でも拉致監禁事件が発生しています。
裁判所におかれましては、ディブログラミング、すなわち拉致監禁を手段とする強制棄教は絶対にあってはならない甚大な人権侵害であり、明らかな違法行為であることを世に知らしめるためにも、何卒、公正なる判断を下していただきますようお願い申し上げます。」

裁判の後の報告会でも、後藤徹氏は同じ内容を読み上げましたが、涙がこもった切実なものでした。傍聴席には、実際の拉致監禁被害者の方も来られていました。私も存じ上げない方ですが、先方から声をかけて頂き、拉致監禁に対する怒りと悲しみをおっしゃっていました。
後藤徹氏の陳述書は、単に後藤徹氏だけの話ではなく、これらの被害者の方々の思いを載せた、陳述書であったと思います。

拉致監禁と引きこもりでは、意味合いが全く異なります。名誉棄損が成立するかどうかの、一番大きなポイントはそこであり、裁判官の心証がどのように形成されたかはわかりませんが、私は十分に後藤氏の思いは伝わったのではないかと感じています。

動画はこちら
https://youtu.be/NAJuO2giBAQ