女川原発再稼働
宮城県の女川原発が、10月29日に再稼働しました。日本のエネルギー政策において、よいことだと思います。
原子力発電所の再稼働については、賛否両論あると思いますが、私は賛成派です。
電気事業連合会の資料によれば、日本の電源別発電電力量のうち、原子力発電が占める割合は、2022年で5.6%です。主要国でみれば、フランスで62.8%、ロシアで19.4%、アメリカで18%であり、隣国韓国でも28.9%となります。世界平均でも9.2%ですので、日本はかなり低い状態です。
その分、化石燃料に頼らざるを得ませんが、ウクライナ戦争やハマス問題など、世界情勢に大きく影響を受けるため、経済安全保障上も問題があります。また、再生エネルギーは11.7%と世界平均並みですが、これは電気料金に再エネ賦課金が乗せられているからできることで、間接的には化石燃料に依存していると言わざるを得ません。さらに再生エネルギーは供給が安定しないため、ベース電源となり得ない点も問題です。
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東日本大震災以降、原子力発電所の安全基準が非常に厳しくなりました。関係者によれば、想定される事故に備えるのではなく、想定を超えた事態にも備えるものであり、非常にコストをかけて対応しています。また、核廃棄物の問題も残ったままです。
それでも、エネルギー源を多様化し、ベース電源を確保するためには、基準を定めた上で原発を再稼働せざるを得ない状況にあると思います。感情的に決めるのではなく、リスクとコストを見極めて、冷静な判断をすることが求められると思います。