外務省のセネガル国職業訓練校に対する証拠隠滅工作
8月21日発売の週刊新潮に、外務省がセネガルの職業訓練校に対して、証拠隠滅工作を行ったと言う記事が載っています。何の隠蔽工作かというと、外務書が2018年に行ったODAの支援先が、世界平和女性連合が設立した職業訓練校の姉妹校だ、という事実を消そうとしたのです。
世界平和女性連合、略して女性連合は、韓鶴子総裁が1992年に設立した、国連の経済社会委員会で総合諮問資格を持つNGOで、世界中に学校設立や貧困の支援を行っています。セネガルにも30年来職業訓練校を設立・運営していて、多くの青年たちが職業訓練を受けて、立派に社会に貢献しています。この職業訓練校はJAMOOと言うのですが、手狭になったので第2校を作ることになり、それをJAMOO2といいます。外務省のODAを受けたのはこのJAMOO2で、当時の外務大臣は岸田現首相です。
ところが、2022年の安倍元首相暗殺後の家庭連合バッシングの勢いをかって、共産党がJAMOO2は旧統一教会の海外施設であり、そこに日本の税金が投入されていることは問題だ、と国会で取り上げたのです。
そもそも海外で社会貢献している職業訓練校にODA支援を行うことに何の問題もないはずですが、共産党の追及を受けて、外務省の職員がわざわざ現地に行き、JAMOO2の校舎や制服などに記載された女性連合のロゴを全て消し去り、さらにはJAMOO2に勤務していた女性連合の職員を解雇するように、圧力をかけたというのが、記事の内容です。
記事の詳細は、これ以上は著作権の問題があるので書けませんが、海外の自立した施設に対して、日本の外務省という協力な権威で圧力をかけ、現地の若者と何の関係もない国内の政治事情で、証拠隠滅を図るとはなんということでしょうか。
この件は、女性連合の世界会長である堀守子氏へのインタビューの形で、7月5日付のBitter Winterにも掲載されています。
https://bitterwinter.org/学校を盗む方法:日本による統一教会迫害がセネ/
この記事には、週刊新潮の記事に書いていない、重要なことが書いてあります。即ち、JAMOO2への圧力の結果、JAMOO、即ち元々の職業訓練校の運営が困難になり、閉校に追い込まれたと言うことです。JAMOO2は設立者が女性連合ではありませんでしたが、JAMOOは女性連合が1994年に設立し、長く運営をしてきた学校でしたから、外務省の圧力の影響をもろに受けたのです。その結果、誰が一番の被害を被ったのでしょうか。それはセネガルの若者たちです。外務省のエゴにより、セネガルの若者たちが被害を被ったというのは、何という悲しいできごとでしょうか。
実は、Bitter Winterにも書いていない事実が、さらにあります。それは、女性連合の創始者である韓鶴子総裁が、2018年にセネガルを訪問し、奴隷島と呼ばれたゴレ島を訪れ、奴隷としてアメリカやヨーロッパに売られていった方々のために祈りを捧げた、ということです。欧米列強はアフリカの人々を奴隷として人身売買し、このゴレ島から船に乗せられて連れ去りました。その方々を慰霊するために、韓鶴子総裁は、祈りを捧げたのです。
国内の政治的な保身のために、セネガルに職員を送り込んで、若者たちの学ぶ場所を奪う日本の政治家や官僚たち。その一方で、奴隷として連れ去られていったセネガルの人々の慰霊のために祈りを捧げる韓鶴子総裁。どちらが、立派な行為と言えるでしょうか。世界の中でも大国と言われる日本は、海外諸国に対して傲慢な態度をとるのではなく、謙虚な態度をとるべきではないでしょうか。