宗教法人審議会の委員の左翼思想
家庭連合の解散命令請求及びそれを前提とした質問権の行使、過料通知、そして解散命令請求後の指定宗教法人の指定に際しては、文部科学省の諮問機関である宗教法人審議会で審議されました。その回数は合計で１０回にも及びます。質問権行使で7回、過料通知で１回、解散命令請求で１回、指定宗教法人で１回です。そして、そのすべてで、全会一致で了承されたと報道されており、盛山文部科学大臣も記者会見ではそのように発言しています。
この宗教法人審議会には、現在19名の委員が任命されていますが、その中にキリスト教系の団体に所属する人が２名います。日本基督教団総幹事の網中彰子氏と、日本同盟基督教団元理事長の広瀬薫氏です。この日本基督教団と日本同盟基督教団は、左翼的な政治信条を主張しており、その内容は日本共産党のものと同じものです。
2023年8月26日の、日本基督教団の広報誌「教団新報」には、「日本国の軍拡に反対し、武力によらない平和構築を求める要望書」という記事が掲載されています。これは、2022年12月の安保関連3文書（「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「防衛力整備計画」）改訂の閣議決定と、2023年6月の「防衛力強化2法」（「防衛財源確保法」、「防衛生産基盤強化法」）の成立に反対するものです。
https://uccj.org/newaccount/47415.html
そしてこれは、日本共産党のしんぶん赤旗の主張と全く同じです。
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik23/2023-12-16/2023121602_01_0.html
さらに遡って、2015年7月26日のしんぶん赤旗には、日本基督教団が、「戦後70年にあたって平和を求める祈り」という声明の中で、安倍政権が成立させた平和安全法制に対する反対を唱えていることを、取り上げています。
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-07-26/2015072601_02_1.html
日本基督教団のこのような政治的主張は、まさに左翼思想そのものです。この団体から総幹事として選出された網中彰子氏の考え方も、ほぼそれに沿ったものであると考えて間違いないでしょう。
また、日本同盟基督教団も、2017年7月3日付で、当時の首相である安倍晋三氏に対して、「今日の政治状況に対する私たちの声明」というタイトルの書簡を提出しています。このときの理事長は廣瀬薫氏で、現在の宗教法人審議会委員です。
その書簡の内容は、2012年の自民党の憲法改正案を、「国防軍の創設を規定し、内閣総理大臣が緊急事態宣言を発すればあらゆる人権保障が停止する条項を加え、政教分離規定に例外を設け、天皇を元首とし、国民に｢日の丸・君が代｣を尊重する義務を規定」したものだとしています。さらに、安倍政権が成立させた平和安全法制に対して、「他国軍の戦争への加担を可能とする安全保障関連法を成立させ、軍事国家化を加速化」と言っています。
https://domei.site/wp/今日の政治状況に対する私たちの声明/
これは、日本共産党の主張そのものです。
このような過激な左翼思想を持ったキリスト教団体の代表や元代表が、宗教法人宗教法人審議会の中に２名もいるのです。保守系のキリスト教団体は含まれていません。家庭連合は、左翼思想を否定するバリバリの反共団体であり、長く日本共産党と対峙してきた宗教団体ですから、左翼団体から見れば目の上のたんこぶです。このような審議会で、本当に公正な審議が期待できるのでしょうか。
宗教法人審議会には、他にも仏教系や神道系の団体や宗教学者などもいます。しかしキリスト教会から異端扱いされている家庭連合に対して、あえて擁護の声を上げることを期待することは難しいのではないでしょうか。ましてや、政府が解散命令請求を前提に審議会を招集したとなれば、あえて行政府に異論を述べることは、事実上できないことが想定されます。
つまり、宗教法人審議会は、相当バイアスがかかった状態で審議されたことが容易に想像できるのです。公正な審議を担保するためには、議事録が公開されることが必須要件です。しかし、宗教法人審議会は、原則公開とされている議事録を、内規を変更してまで非公開として今日に至っています。議事録については、私自身が行政文書の開示請求を行いましたが、非開示決定を受けて現在審査請求中です。これについては、明日改めてブログに書こうと思います。
左翼思想に片寄った団体の代表から構成され、解散命令請求を強く推進する文部科学省が招集し、内規を変更してまで議事録を非公開とする審議会。一体、公正な審議をどのように期待することができるでしょうか。信教の自由を担保するために、公正手続きが行われるよう、強く求めるものです。
動画はこちら
https://youtu.be/wNlH54sJ-KE
