経営戦略について

経営においては、「戦略」「戦術」、「競争理論」など、戦いから由来する言葉が多く登場します。人類の歴史は戦いと共にあったからかもしれません。戦争というと人の命を奪うことになるから許されませんが、一定のルールを定めた上で競いあうのは、スポーツにしろ、ゲームにしろ、人間の力を伸ばすのに必要なことなのかもしれません。

経営も同様であって、経済社会においても一定のルールがあり、その中で企業が発展するためには、戦略的な発想が欠かせません。競争相手との差別化要因を探し出し、それを強化するということは、成功のためのキーファクターとなります。

共産主義的な発想では、労働力が価値の源泉であり、資本家は労働者が作り出す価値を搾取するだけの存在でしかありません。しかし市場経済では、価値を生み出すのは、事業者の創意工夫であり、挑戦する意欲であり、理想を求める夢です。そうして切磋琢磨することで、技術が発展し、効率的な社会ができてきました。これは今後も変わらないことだと思います。

会社の規模が小さいほど、社長の力が会社の将来を左右します。社員は、社長が何を言うか、何をするかを、よく見ています。社長のリーダーシップが、とても重要であり、それは会社以外の組織でも同様だと思います。

現代の経済社会において、会社の役割はとても大きなものです。政府や消費者と並ぶ、三大経済主体の一つが企業であり、その力の源泉が社長のリーダーシップです。共産主義的な分配理論が先にあるのではなく、価値創造が先にあり、その結果として会社全体が発展するのだと思います。そして社会を発展させるのは、共産主義的な革命ではなく、公平なルールに基づく競争なのです。