潜入!旧統一教会
ジャーナリストの窪田順生氏が、家庭連合の韓国本部、現役信者、教団トップに取材したレポートです。
大手マスコミが、旧家庭連合は反社会的団体だと決めつけ、反対派の意見ばかりを流して信者の声を全く伝えない現状に対して、ジャーナリストとしてきちんとした取材をして記録を残すことに意義があるとして、本書を書いたそうです。
取材にあたっては、家庭連合本部の協力が欠かせなかったと書いています。現役信者のマスコミに対する不信はとても大きく、簡単には取材ができません。家庭連合本部が韓国本部にも働きかけ、信者も紹介して、やっと取材ができたそうです。
家庭連合の聖地である韓国の清平は、教祖が贅沢をするための宮殿などではなく、信者のための「体験型ミュージアム」であると表現しています。私も今年10月に3年ぶり位で清平に行きましたが、確かにその通りだと思います。著者は統一グループが開発した龍平リゾートにも行きました。ここは平昌オリンピックが行われ、冬のソナタのロケ地としても有名です。あまりにも規模が大きく、もはや、日本の信者の献金で作れるようなものではありません。
著者は、50人ほどの現役信者にも会いましたが、マインドコントロールされてロボットのような人は一人もいなかったと書いています。一人一人が現在のマスコミ報道に憤りを感じたり、自分たちを見つめなおしたりしながら、生活をしている普通の人たちだというわけです。
結局、旧統一教会は普通の団体であり、中にいる人たちも普通の人たちだ、というのが著者の結論です。
家庭連合に対する批判一色の世論の中では、「家庭連合は普通の人たちだ」というだけでも批判されかねませんが、あえて取材して書いてくれた著者の勇気に、敬意を表します。