神の代辯者
小説家の田井友季子氏が、1995年に書いた本です。田井氏は、ノストラダムスの大予言に興味を持ち、メシアが降臨することを調べているうちに、統一教会の文鮮明師について興味を持ち、この本を書きました。
当時、1992年の3万組の国際祝福結婚式が有名になり、世間からバッシングされていた統一教会と教祖の文鮮明師が一体どのような人なのか調べたところ、世間で報道されていること全く違う姿が明らかになった、と書いています。田井氏は、大病をして失命しかけましたが奇跡的に回復し、自分がやり残した仕事はこれだと思って、病み上がりの体にも関わらず執筆したそうです。
本書では、文鮮明師が共産主義と戦い、米国レーガン大統領を応援して当選に導き、それがソ連が崩壊に繋がったことを、大きく評価しています。
また、1992年に文鮮明師夫妻がメシア宣言をし、韓鶴子夫人が1994年に世界平和女性連合を創設したことにも触れています。
あとがきは、このように結んでいます。
「この本で試みたささやかな検証によってさえ、文先生が日本人の知らないところで、日本と自由主義諸国のために、並々ならぬ貢献をしていることが明らかになったと思う。
私はその文先生を悪の権化のようにこき下ろしている日本という国について、憂えざるを得ない。今、最も神聖視されているイエス様でさえ、同時代人からは罪人であり、悪鬼の頭と断定されたのである。イエス様の言葉が、当時の神観から逸脱し、イエス様の弟子たちの言動が常識を踏み外していたからである。いわば、無理解と状況証拠によって、イエス様は断罪されたのである。
今の日本も、ある人々の仕掛けに乗せられて、ただ感情的に文先生と統一教会を非難してはいないだろうか。法律による裁判以前に、左翼的な人々に主導権を握られ、振り回されている一部マスコミによる人民裁判で、文先生と統一教会を一方的に社会的に葬ろうとしてはいないだろうか。」
28年前に、田井氏が書いたことが、そのまま現在の日本の社会に当てはまります。日本にとって、大きな問題だと思います。