解散命令は被害者救済にならない

家庭連合への解散命令が確定した場合、それは被害者救済に寄与するのでしょうか?
想定されることを書き出してみます。

まず、裁判所が清算人を選定し、職権で、商業登記簿に宗教法人世界平和家庭連合の解散登記と清算人の就任登記を行います。この時点で、家庭連合は清算法人へと移行し、清算業務以外の事業は行うことができなくなります。

そうなると、家庭連合の名前での宗教行為ができなくなります。献金も宗教行為ですから、受けることができません。
宗教法人は、営利行為を行うことができないため、献金以外に収入源はありません。即ち、家庭連合は収入を断たれるわけです。

現有資産は全て処分されます。家庭連合に借入金があって、土地・建物に抵当権がついていた場合、競売されると抹消されますから、配当金は借入金の返済に充てられます。
また、家族を含めると1万人と言われる職員への賃金は、優先的に弁済するべき債務となります。
私は一信者でしかなく、教会の資産の状況は全くわかりませんが、おそらく多額の現預金を保有しているということは考えにくいと思います。

そうすると、家庭連合を解散した場合、これまで家庭連合が個別要請に応じて真摯に応じてきた過去の献金の返金も、継続が難しくなるのではないでしょうか。ましてや、現在確定していない返金案件にも、対応ができないかもしれません。

解散命令は、被害者救済には寄与しないどころか、現在の信者と共に、過去の信者までも苦しめることになり、大いに問題あると思われます。