岸田首相とポンテオ・ピラト

月刊hanada 9月号で、福田ますみ氏が、危機感を抱く家庭連合信者のなかには、岸田首相をイエス・キリストを磔にしたユダヤ総督ピラトになぞらえる向きもあると、書いています。

ポンテオ・ピラトとは、イエス・キリストの時代に、イスラエルを属州として統治していたローマの総督です。ピラトがイエス・キリストを磔刑にしたことは、次のように聖書に記録されています。

①ピラトはイエス・キリストに罪があるとは思いませんでしたが、祭司長たちは律法に基づいてイエスを磔にするように訴えます。
祭司長たちや下役どもはイエスを見ると、叫んで「十字架につけよ、十字架につけよ」と言った。ピラトは彼らに言った、「あなたがたが、この人を引き取って十字架につけるがよい。わたしは、彼にはなんの罪も見いだせない」。 ユダヤ人たちは彼に答えた、「わたしたちには律法があります。その律法によれば、彼は自分を神の子としたのだから、死罪に当る者です」。(ヨハネ書19章6-7節)

②そこでピラトは当時の恩赦制度を使ってイエスを救済することを、イスラエルの人々に提案します。
さて、祭のたびごとに、総督は群衆が願い出る囚人ひとりを、ゆるしてやる慣例になっていた。 ときに、バラバという評判の囚人がいた。 それで、彼らが集まったとき、ピラトは言った、「おまえたちは、だれをゆるしてほしいのか。バラバか、それとも、キリストといわれるイエスか」。 彼らがイエスを引きわたしたのは、ねたみのためであることが、ピラトにはよくわかっていたからである。(マタイ書27章15-18節)

③しかし祭司長たちに煽動された民衆は、強盗バラバを許してイエスを磔にするよう騒ぎ立てます。
しかし、祭司長、長老たちは、バラバをゆるして、イエスを殺してもらうようにと、群衆を説き伏せた。総督は彼らにむかって言った、「ふたりのうち、どちらをゆるしてほしいのか」。彼らは「バラバの方を」と言った。 ピラトは言った、「それではキリストといわれるイエスは、どうしたらよいか」。彼らはいっせいに「十字架につけよ」と言った。 しかし、ピラトは言った、「あの人は、いったい、どんな悪事をしたのか」。すると彼らはいっそう激しく叫んで、「十字架につけよ」と言った。(マタイ書27章20-23節)

④ピラトは人々を抑えることができず、自分には責任がないと言い訳します。
ピラトは手のつけようがなく、かえって暴動になりそうなのを見て、水を取り、群衆の前で手を洗って言った、「この人の血について、わたしには責任がない。おまえたちが自分で始末をするがよい」。 (マタイ書27章24節)

⑤ピラトは民衆に屈して、イエスを磔刑にしてしまいました。
すると、民衆全体が答えて言った、「その血の責任は、われわれとわれわれの子孫の上にかかってもよい」。 そこで、ピラトはバラバをゆるしてやり、イエスをむち打ったのち、十字架につけるために引きわたした。(マタイ書27章25節)

ピラトは良心的だったし、人々の声に耳を傾けようとしました。つまり、いい人だったのです。しかし祭司長たちに煽動されて熱狂した民衆に屈してしまい、「バラバを許せ」という声に従い、「自分には責任がない」と言い訳しながら、イエス・キリストを処刑してしまいました。それは聖書に記録され、後世に語り継がれています。

岸田首相の言動は、このピラトと重なります。岸田首相はいい人で、実際に周りの人のいう事をよく聞くそうです。しかし、霊感弁連やマスコミに煽動された世論に屈し、「山上を許せ」という民衆の声に従い、「私は統一教会とは関係がない」と言い訳しながら、解散命令請求の要件をゆるめて、今まさに家庭連合の解散命令請求に踏み切ろうとしています。それは戦後最大の宗教迫害者として歴史に記録され、後世に語り継がれるでしょう。

今ならまだ間に合います。「いい人」は、時に善悪の判断基準がぶれてしまうことがありますが、最後は法と正義を貫くべきなのです。
岸田首相ご本人の名誉のためにも、解散命令請求を行うと言う愚行をするべきではありません。