知覧特攻平和記念館

今から10年ほど前になりますが、南鹿児島市の知覧特攻平和会館を見学しました。
第二次世界大戦末期の沖縄戦において特攻という人類史上類のない作戦で、爆装した飛行機もろとも敵艦に体当たり攻撃をした陸軍特別攻撃隊員の遺品や関係資料を展示しています。

特攻隊の若者たちは、一体どういう気持ちで、特攻を志願したのでしょうか。
集団心理で、周囲の同調圧力で、自分の命をあきらめたのでしょうか。
それとも、敵艦に体当たりすることで、日本が勝てると本気で信じていたのでしょうか。

遺書も残っていますが、悲壮感を感じさせない、家族を気遣うような内容です。
当時は思ったことをそのまま書けなかったのかもしれませんが、行間から、こんなことを彼らは考えていたのではないかと、想像しました。

「このような作戦しか取れない日本が勝てるとは思えないけれども、自分は家族と国を守りたい。しかしできればもっと生きて人生を謳歌したかった。」
そして最後は、残された人たちが、きっと日本をいい国にしてくれる、そういう願いを託す気持ちで、飛び立ったのではないでしょうか。

だから、私たちは、日本を誇らしい国にする責任があると思います。あなたたちが命を捧げてくれた日本は、こんないい国になりました、そう胸を張れるようにならなければ、太平洋に沈んだ特攻隊員たちから叱られるんじゃないか、そんな気がします。