北九州市議会決議 取消訴訟

去年12月、北九州市議会が、家庭連合と一切の関係を持たない、などと決議したことについて、家庭連合の市内の信者が、「信仰と信条を理由とする差別的取り扱いを受けた」などと主張して北九州市に対し、決議の取り消しと慰謝料などを求める訴えを起こしました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20230220/5020012827.html

この決議は、2022年12月15日に、行われたものです。
議事録を読んでみました。
https://ssp.kaigiroku.net/tenant/kitakyushu/MinuteView.html?council_id=763&schedule_id=6&minute_id=1&tab=plain

問題の議決は、議員提出議案第51号 「反社会的な旧統一教会に関与しないことを確認する決議について」です。以下、抜粋です。

提案理由説明 宮﨑吉輝議員(自由民主党)(P307-308)
市民の代表である市議会議員がこのような反社会的な団体に関与することは、市民の政治に対する不信感を増し、さらなる被害者をつくり出すことにつながりかねません。

篠原研治議員(日本維新の会)(P311)
北九州市民の信者がそこにいたとして、その方がこの決議案を知ったとき、私たち市議会議員に市政相談しにくくなるのではないかと懸念しています。

山内涼成議員(日本共産党)(P312)
この決議によって旧統一教会の相談をしにくくなるということは考えられません。

篠原研治議員(日本維新の会)(P313)
宗教というのは、だまされている、洗脳している、悪意のない人たちも中に紛れ込んでいるんです。みんなが悪意を持って、お金をだまし取ろうと思ってやっている人たちじゃなくて、悪意なく、中にだまされて入っている人たちをも僕たちは軽蔑するような感じで、関係を持たないでおこうとしていることが問題じゃないかなと思うんです。

山内涼成議員(日本共産党)(P313)
こういう反社会的な旧統一教会 との関わりを持たないということと、思想信条の自由ということは全く別問題であろうと考えています。

篠原研治議員(日本維新の会)(P313)
僕たちは別問題だと区切っていますが、こういう決議案を僕たちが出すことによって、通すことによって、今純粋に中で信じている、洗脳され続けている人たちがこの決議案を見たらどう感じるでしょうかということを問うているんです。僕たちがどうこうよりも、その人たちがどうかというところが気になるんです。

山内涼成議員(日本共産党)(P314)
議員としてどうするかという決議であると考えていますので、そこら辺の勘違いをなさらないようにお願いしたいです。

篠原研治議員(日本維新の会)(P314)
この決議案というのは、法的な拘束とかないですし、皆さんでこうしていこうねというようなことだと思います。だったら出さなくていいんじゃないですか。これ皆さんなんかパフォーマンスというか、票集めのような形で、今世間がそっちに行っているから反対できないということで、反対しているようにも感じます。だから決議案を出す意味ないじゃないですか。

議長 鷹木研一郎議員 (P314)
篠原議員に申し上げます。時間がなくなりました。時間切れ。以上で質疑は終わりました。

自民党と共産党が提出した議案に対して、日本維新の会の篠原研治議員が疑問を呈しているけれども、議論は打ち切られ、採決されてしまいました。
篠原研治議員の、宗教=洗脳という言葉は、よろしくありませんが、信者であっても、北九州市民である限り、人権を尊重べきだという意見は、妥当です。
それを封じ込めて行った、北九州市議会の議決は人権を侵害するものであり、北九州市民が取消訴訟をするのは、当然と言えます。