東京大学での言論弾圧
私は、40年も昔の、1982年に、東京大学に入学しました。入学の際に、東京大学学生自治会が、全ての新入生に対して配布するオリエンテーションパンフレットに、数ページにわたって、学内サークルである、原理研究会についての記事が掲載されていました。
原理研究会は、真理探究の府である大学において、統一教会の理論的根拠である、統一原理を学び、科学と宗教を統一した課題として解決する真理について、研究するサークルです。
そのオリエンテーションパンフレットには、「ストップ・ザ・勝共連合=原理研」 -あなたは狙われている- というタイトルがついており、原理研究会を一方的に非難する内容でした。
家の片づけをしていたら、たまたま古いコピーが出てきたので、その内容を読み返すと、ほとんど現在行われている、家庭連合批判と、同じ構図であることに、改めて気づかされました。
冒頭に、「元原理信者」の手記が掲げられ、「原理講義の修練会で、朝から夜まで殆ど休みなしに原理講義が話される、洗脳の手段」「今までの人格が破壊されていく」などと書かれています。
私は当時、「真理というものはあるのか、本当にあるなら知りたい」と考えていましたから、学内の非難はともかく、実際にその修練会に参加してみました。何事も、自分で実際に見てみなければ、本当のことはわからない、と思っていたからです。そこで、神と霊界の存在を確信するに至り、統一教会の信仰を持つに至りました。
修練会に参加した結果、洗脳されて、人格が破壊されるということは、ありませんでした。私は、今日に至るまで社会生活をして、それなりに社会に貢献してきたという自負があります。少なくとも、私のことを人格破壊者だと言う人は、私の周囲にはいません。
さらに、オリエンテーションパンフレットの記事は、学内問題として、正体を隠して接近し「洗脳」により人材獲得、詐欺的な資金稼ぎ、学内情報をKCIA(韓国中央情報部)或いは警察に提供するスパイ活動、と指摘します。
私は、原理研究会に入会した後、学内の学生を勧誘するときは、最初に「原理研究会の者ですが」と名乗っていたし、資金稼ぎなんかしていないし、KCIAや警察なんて、会ったこともありません。
さらに、学生自治会は、原理研究会の、自治会主催のイベント、会議などへの参加を一切認めず、これら言論の場から完全に排除しました。
当時の学生自治会は、共産党の青年組織である民主青年同盟(民青)や、新左翼と言われるグループが、仕切っていましたから、「共産主義は間違いだ」と正面から議論する原理研究会の主張は、不都合であったわけです。
そればかりか、原理研究会が学内で集会をしようとすると、新左翼のメンバーが集まってきて、暴行を加えて解散させました。私も、何回殴られたか、わかりません。
これらの一連の言論弾圧が、東京大学で行われていました。
そして、①元信者の証言、②反社会的イメージの刷り込み、③団体としての資格剥奪、というステップは、現在行われている、家庭連合に対する批判と、構図が一緒なのです。
私が学生時代に受けた言論弾圧は、40年も昔の話だし、現在東京大学内がどうなっているかはわかりません。ただし、私と同じ時期に、東京大学にいた学生は、例外なく、原理研究会批判を目のあたりにしていました。
東京大学は、社会に影響を与える人材を、多数輩出しています。
そして現在も、霞が関の官僚や国会議員として国政を担い、報道機関で世論形成に携わっているはずなのです。
反共を掲げる団体を、徹底して排除する世論と、その背後にある共産党および左翼であるというのが、日本で起きている現状であることを、見逃してはなりません。