資本論(9)

マルクス著エンゲルス編の、資本論全巻を、読み終わりました。書かれていることが、全部理解できたとは言えませんが、世界を席巻したマルクス経済学、さらに言えば共産主義の根幹となる経済理論の原典に触れることができました。

資本論はマルクスの手稿が途中で終わっているため、完結していませんが、エンゲルスが補稿を書いています。

労働賃金、利潤(企業利益+利子)、地代は、三位一体であるとしています。剰余価値は労働によってのみ産み出されるもので、それが利潤や地代として、資本家や土地所有者に搾取されており、労働者が受け取るのは、剰余価値を差し引かれた不変資本である労働賃金のみ、という構図が、一貫したテーマなのでしょう。

資本論には、労働者や資本家といった、階級について触れてはいますが、これらの階級同士の闘争というような話は出てきません。共産主義の、階級闘争の必然性というような理論は、別の著作を読んでみる必要があるようです。