資本論(6)
ここから、第3巻 「資本主義的生産の総過程」 が始まります。カールマルクスは1883年に他界しましたが、エンゲルスにより1994年に刊行されました。マルクスは断片的にしか資料を残しておらず、エンゲルスが体系的に整理したものです。
貨幣資本(G)が、商品資本(W)に変換され、さらに貨幣資本(G’)と変化し、その過程で潜在化されていた剰余価値が顕在化し、それが流通過程だというわけです。細かい数式がたくさん出てきて、難解ですが、多分そういうことを言っています。
剰余価値は、労働のみが産むことができ、資本そのものは価値を産まない、ということが、大前提となっています。数学の公理のような扱いです。
私は、労働力は商品の一つの要素であって、原材料や、道具など、多くのものが生産に関与していて、それらの総体である原価と、消費者が認める商品価値の差額が、利潤だと理解しています。社会一般の理解はそのようなものです。
労働力のみが、剰余価値を産むという理論には、馴染めません。