旧約聖書(11) 列王記上

イスラエルの3代目の王として、ソロモンは栄華を極めます。イスラエルの民の念願であった神殿を建設し、自らのためにも宮殿を作ります。

ソロモンは知恵もありました。子供の所有を巡って二人の女性が争った時は、ソロモンは子供を切り裂いて、二人に分け与えよと命じます。本当の母親は、相手に譲るから、切り裂くのはやめてくれと訴え出ます。ソロモンはそれを見て、訴え出た女性を本当の母親と認定します。江戸時代の大岡越前守の名裁定と同じエピソードです。

しかし、彼は妻を700人抱え、妾を300人抱えます。彼女らは外国人であって、異教を信じていました。ソロモンは影響を受け、バアル神のためにアシラ像を建てます。これが神の怒りに触れて、ソロモンの次の代で、国はイスラエル国とユダ国に分裂します。イスラエルには、これを憂える預言者エリアが現れ、神の命令を民に伝え始めます。

権力と富を持った者が、あっという間に転落するというのは、人の世の常ですね。日本では、豊臣秀吉がなぜ二代目で滅びたのか、似たような気がします。歴史に学ぶことは、多いように思います。