安倍元首相殺害とテロリズム

今回の山上徹也容疑者が行ったことは、個人的な恨みを動機として、人を殺害したということであり、断じて許されることではありません。ましてや殺害されたのが、国家の前指導者であり、社会的な影響があまりにも大きいことを考えれば、今後このようなことが二度と起きてはなりません。

いかなる理由があれ、自分の主張を通すために、社会的に影響のある人物を殺害するのは、テロリズムの発想です。ところが、容疑者が世界平和統一家庭連合(以下、家庭連合(旧統一教会))に対する恨みが動機であるという情報が流れたとたん、マスコミを含めた世論の関心は家庭連合(旧統一教会)に向けられ、テロリズムに対しての脅威は完全に忘れ去られてしまったかのようです。

山上容疑者に対する、減刑嘆願の署名活動まで行われたようです。テロリストを容認するということになれば、今後このような模倣犯が出てこないとも限りません。

山上容疑者は現在拘留中ですから、一連の報道には触れていないのでしょうが、もし当人がこの状況を知ったら、期待以上の効果が出ていることに、喜ぶのかもしれません。

宗教団体に関することと、テロリズムとは、別の問題です。いかなる理由があろうとも、暴力による主張が行われないよう、国民全体が危機感を持つべきだと思います。