資本論(一)
カール・マルクスが1867年に著した本です。あまりにも有名で、かつ共産主義の理論的な根拠として、多く読まれ、研究されました。
私は、大学では経済学部で、当時マルクス経済学は「マル経」などとよばれて、学んでいる学生も結構いました。今ではさすがにマルクス経済学を学ぼうという学生もいないのでしょうが、どうして資本論が世界中に影響力を持ったのか、非常に興味があります。
メルカリで文庫版を取り寄せて、読んでみました。
明治維新の頃に書かれた本ですから、今の経済とは全然環境が違います。第1巻は、商品、貨幣、資本、労働となっていて、商品の価値の本質は労働力である、とされています。交換価値でしかない貨幣が、自己増殖して拡大しようという内在する力を持ち、資本に転化したのだそうです。
単なる経済学が、思想化して社会を変革する力を持ったのはなぜか、第二巻、第三巻の展開が興味深いです。